名古屋市に3店舗を構える、フランスをモチーフにしたカフェがあります。この店の59歳の女性オーナーは、子育てが一段落した40歳の時に単身フランスに渡り、13年前に名古屋に店を開きました。旬のフルーツを使った「ご褒美パフェ」や、フランス・リヨンの家庭料理「オニオングラタンスープ」は、女性たちに大人気です。

■「ご褒美感がすごい」…旬の果物のパフェが人気のカフェ

 名古屋市中村区の名古屋駅近くにある、フランスの古いカフェをモチーフにした「カフェ ド リオン ブルー」。店内はアンティーク調のオシャレな内装で、非日常が感じられる空間が広がっています。

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 この店の大人気スイーツが、客のほとんどが注文するという「Wぶどうのパルフェ」(2156円)。旬の果物を使ったメニューは常時5種類ほどある中、今のおすすめは、シャインマスカットとピオーネの2種類を使ったパフェです。

シャインマスカットは、岡山の“晴王”というブランドで、普通のシャインマスカットと比べると甘みが全然違うといいます。「グラシアスマンゴーのパルフェ」(2156円)も自慢の逸品で、海外から仕入れているので一年中味わえます。

女性客:
「超おいしかったです…、ご褒美」

別の女性客:
「ご褒美感がすごいです」

■特別感あるフランスのカフェに魅せられて…単身渡仏し学び名古屋にカフェをオープン

 店主の岸本由美子さん(59)は、市内に3店舗を構えるカフェのオーナーです。

昔、貿易会社で働いていた由美子さんは、仕事でフランスを何度も訪れていました。そこで、フランスと日本のカフェ文化の違いを知ったといいます。

岸本さん:
「日本ですと、お茶とかコーヒーを出しているだけの店もある。(フランスのカフェは)自慢の一品のお料理やスイーツがあったり、あそこにはこれを食べに行くっていう感じ」

 オシャレで特別感のあるフランスのカフェに魅せられた由美子さんは、子育てが一段落した40歳の時に単身フランスに渡りました。

岸本さん:
「やりたいことをやらないと後悔するのでやろうというタイプ。フランスのリヨンと似たような街を探し、ちょうど四間道のエリアに出会いまして、ポツンとお店があるっていう雰囲気が、フランスのリヨンに似ていたので」

 会社勤めしていた時に貯めた資金を元に、13年前「カフェ・ド・リオン」1号店をオープン。フランスのカフェと同じく、看板メニューとしてフルーツパフェに力を入れました。

額縁の中にメニューを書いて飾るのもフランス流。由美子さんのパフェは女性客を中心に人気を集めました。3年前には、堀川沿いに2号店をオープンさせています。

女性客:
「川が見える所とか音楽とかもいいと思います」

別の女性客:
「都会なのに別世界ですよね」

また別の女性客:
「女性が好きそうな感じで、外国っぽい感じ」

■2号店限定の名物料理…リヨンの家庭料理「オニオングラタンスープ」

 非日常を味わえる空間「カフェ ド リオン」。その2号店「カフェ ド リオン ブルー」では、フランス・リヨンの家庭料理「オニオングラタンスープ」がいただけます。

10時間以上かけてじっくり煮込んだタマネギスープに、たっぷりのバゲットとチーズを乗せ、オーブンで焼き上げました。今ではパフェと並び「オニオングラタンスープランチ」(1408円)は、この店の名物料理になっています。バゲットにスープの旨みがしみて、玉ねぎの優しい甘みが特徴のスープです。

岸本さん:
「ゆっくりローストして、10個くらいの玉ねぎがこれくらいに(小さく)なる。(フランス)の本当の味を、日本の皆さんに気軽に味わっていただきたい」

 2020年には、名古屋市北区の「サクマチ商店街」に3号店「カフェ ド リオン パレット」をオープン。コロナ禍でも自慢のパフェを味わってもらいたいと、こちらでは「プレミアムフルーツテイクアウト桃パフェ」(1274円)などのテイクアウトも始めました。

岸本さん:
「交流が難しい時なんですけど、混沌としている時だからこそ、息抜きに自分へのご褒美で美味しいものを召し上がっていただいて、明日からの活力になっていただけたら嬉しい」

「カフェ ド リオン」のご褒美メニューは、女性たちに笑顔を届けています。