「いい夫婦の日」の11月22日、各地で結婚式が開かれましたが、名古屋で行われた披露宴は少しいつもと違いました。コロナ下でも安心して結婚式ができるようにと、全国で2例目となるワクチン・検査パッケージの実証実験が行われました。

 名古屋市中村区に住む伊藤琢充さん(28)と葉月さん(27)夫婦。2年前に入籍し、コロナで挙式や披露宴を延期していましたが、「いい夫婦の日」の22日、名古屋市昭和区の結婚式場にはドレスに身を包んだ葉月さんの姿がありました。

 コロナ下ですが、披露宴には69人ものゲストたちが出席。多くの親族や友人たちが2人を祝福しました。コロナ前とほとんど変わらない披露宴にみえますが…。

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 この式場で行われたのは『ワクチン・検査パッケージ』の実証実験。結婚式場では全国2例目で、参列者はワクチン接種証明、または事前のPCR検査による「陰性証明」を提出。

 事前のPCR検査などが間に合わなかった人も、当日に抗原検査でコロナに感染していないことを確認しました。

 また会場には二酸化炭素濃度の測定器を置いて、換気が徹底されているかも確認していました。

 この式場では、コロナ対策で披露宴の時間を1時間半までにしていましたが、今回は通常と同じ2時間半に。1テーブル4人以下としていた制限も撤廃しました。

テイクアンドギヴ・ニーズの担当者:
「本当に1割2割まで組数が下がってしまう時期もありました」

 結婚式の中止や延期が相次ぎ低迷するブライダル業界ですが、「実証実験」で明るい兆しが見えてきました。

担当者:
「結婚式の実施・非実施について悩まれる新郎新婦が1組でも減り、ワクチン検査パッケージを通して、業界全体が結婚式を実施できるということに前向きに取り組めるようになるといいなと思っております」

 東北や四国などからも多くの友人が駆け付けた披露宴。無事、感謝の気持ちを伝えることができました。

葉月さん:
「コロナ禍の中でも、皆さんに安心してきてもらえたのが一番よかった」

琢充さん:
「こういう公的なやり方で安全性証明できるのは、非常に安心感が生まれるんじゃないかなと思いますね」

※画像と動画の一部はテイクアンドギヴ・ニーズ提供