愛知県安城市に、シャキシャキの甘いりんごとパリパリの飴が人気の「りんごあめ」の専門店があります。このお店は、カレー専門店を経営している女性が2021年8月にオープンしました。チョコレートに、ココナッツパウダー、そして抹茶など…。様々なフレーバーのりんごあめが揃うこのお店は、幅広い年代の人たちで賑わっています。

■パリパリ食感とほどよい甘みが特徴…カレー専門店が作る人気の「りんごあめ」

 愛知県安城市のJR安城駅から歩いて5分の場所にある「OHANA CURRY(オハナカリー)」。

【画像20枚で見る】カレー専門店経営者が始めた『りんごあめ』可愛らしさで幅広い年代のハートがっちり

 午前8時過ぎ、店の厨房では、オーナーの三宅梓さんがカレーの仕込みをしていました。

 看板メニューの「オハナカレー」(880円)は、牛スジをじっくり煮込んだピリッと辛いスパイシーカレーです。

 カレーの仕込みが一段落したところで、りんごあめの準備を開始。使うりんごは、青森のりんご農家から直接仕入れています。

三宅さん:
「りんごあめって、材料が少ない分シンプルな食べ物なので、りんごも新鮮で甘くておいしいものを使うように」

 青森から取り寄せた「シナノスイート」。歯触りがシャキシャキで甘みがしっかりしているのが特徴で、飴との相性が抜群です。串を刺したりんごをくるりと回したら、ミリ単位の絶妙の厚さで飴をコーティング。

 気温や湿度を考慮して砂糖や水の配分なども調整しています。この飴の薄さが、パリパリとした食感の決め手となります。

 赤くキラキラと輝く1番人気の「プレーン」(500円)は、まるで宝石のよう。飴のパリパリ食感とほどよい甘みが、りんごの酸味とよく合います。

 イタリア産のビターチョコレートをたっぷりかけた「チョコレートがけ」(600円)に、「西尾抹茶」(600円)。

 シナモンをまぶした「シナモンシュガー」(600円)や「ホワイトチョコ」(650円)など様々なフレーバーが揃います。

■「インスタ映えに」「お祭り気分で」…様々な理由でりんごあめを求める人たち

 午前11時に開店。早速、お客さんがやって来ました。

女性客:
「インスタで有名になっていて、来たいなと思って…。すごくおいしかった」

別の女性客:
「全部食べたいです。選べないです」

また別の女性客:
「いろいろチョコとかあってよかったです」

 もちろんメインは女性ですが、中には4種類購入する男性の姿もあります。

名古屋から来た男性客:
「あめも甘すぎることもなくて、りんごがシャキシャキしていて美味しかった」

 さらに、こんな人もいます。

女性客:
「子供が好きなので、今年お祭りなかったし、食べたいなって」

男性客:
「お祭りで、屋台で買うというイメージですね」

 お祭り気分を味わいたいという声もあり、幅広い年齢のお客さんがやって来ます。りんごあめは、子供でも食べやすく、友達同士でシェアもできるように一口大にカットするサービスも行っています。

■りんごあめを始めてよかった…カレー店を営みながらりんごあめ専門店を開いた女性

 カレー専門店が「りんごあめ」を始めた理由は、新型コロナでした。

三宅さん:
「このまま(カレー店を)続けていって先が見えなかった部分も…。カレーに元々りんごを使っているんですけど、スタッフが疲れた私におやつで(りんごあめを)作ってくれたんです」

 三宅さんは、キラキラのりんごあめにワクワクする気持ちが湧いてきたといいます。そこで、使うりんごの種類や、飴のコーティングの仕方など試行錯誤。常連客に試食してもらったところ、「意外にカレーの後に合う」、「何十年か振りに食べた」など肯定的な意見が出ました。

 試食した人たちの笑顔に手応えを感じた三宅さんは、2021年8月に「りんごあめ」の販売を開始。見た目も楽しんでもらいたいと、フレーバーの種類を増やしたところ、その可愛らしさと美味しさから、お店はすぐに軌道にのりました。

三宅さん:
「りんごあめを始めてよかった。幅広い世代の方にお店に来てもらえるようになりましたし、カレー屋さんを今まで知らなかった方も、『カレーも食べられるんだ』って知ってもらえる方も増えました」

■グミのモチモチっとした食感が楽しい…秋の新作「りんごグミ」

 この秋の新作として考案したのが、グミを使った「りんごグミ」(700円)です。

三宅さん:
「飴がどうしても溶けやすかったので、改善できるものってないかなと…。試してよかったのがグミでした」

 飴の代わりに、溶かした味付きグミでコーティングした「りんごグミ」は、グミのモチモチっとした食感が楽しめるのはもちろん、飴よりも溶けにくいため持ち運びにも適しているといいます。

三宅さん:
「(客が)色んなフレーバーを頼んでシェアしたり、楽しい時間が過ごせているのがうれしいし、もっと広げていけたら」

 カレー専門店が始めた甘い「りんごあめ」は、カラフルな見た目と味でたくさんのお客さんを惹きつけています。

 様々なフレーバーのりんごあめを販売する「恋するりんご」は、JR安城駅から歩いて5分の場所にあります。