おうちご飯が増え、手軽に簡単に作れる料理のニーズが高まっています。名古屋を代表する中華「花梨(かりん)」の料理長に、身近な食材を使った「サケとキノコの中華定食」を作ってもらいました。電子レンジを使うなど時短テクニック満載です。

■名古屋を代表する中華の鉄人直伝「サケとキノコの中華定食」

 ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋にある中国料理「花梨(かりん)」の秀島輝昭料理長は、モダンチャイニーズをコンセプトに広東料理のトレンドを取り入れる、名古屋を代表する中華の鉄人です。

【画像20枚で見る】中華の鉄人直伝!身近な食材で簡単おうちごはん『サケとキノコの中華定食』

 今回は秀島料理長に、秋らしい「サケとキノコの中華定食」を教えてもらいます。用意した食材は、まいたけや干ししいたけ、しめじといった「きのこ類」に、栗、豚ミンチ、そしてサケの缶詰めです。

■豚ミンチをひたすらこねてプリプリの食感に…メインの「サケとキノコのシューマイ」

 一品目は、「サケとキノコのシューマイ」。まずは干ししいたけを電子レンジ(600W)で約5分加熱し戻します。戻し汁は無駄にせず、後ほど別の料理に使います。きのこ類や栗は、食感が残るように大きめに刻みます。

秀島シェフ:
「オイスターソースや砂糖を入れ甘みを足す場合もあるけど、今回はこの栗の甘みだけで十分」

 具材の合わせ方にも、ひと工夫が…。

秀島シェフ:
「片栗粉をまぶして余分な水分が出ないように…。水っぽくなるのを防いで、より肉のジューシーさ、弾力が楽しめるように…」

 具材に片栗粉をまぶすことで、水分が出にくくなり、肉のジューシーさが際立ちます。続いて、豚ミンチの下準備。最初に調味料を加えると水が出て、野菜が崩れ食感を損なうため、ミンチのみをひたすらこねていきます。

秀島シェフ:
「香港だと肉団子専門店あるんですよ。おじさんがずっとミンチ練ってますよ。何も入っていないけどプリップリ」

 まずは、豚ミンチだけをこねるのが一流シェフの技。このひと手間で、プリップリのシューマイに仕上がるといいます。そこにサケの缶詰半分と刻んだ具材、調味料を合わせ混ぜていきます。

■シューマイの包み方はシンプルな「ピラミッド型」…4分蒸し焼きにすれば完成

 続いて、シューマイを包んでいきます。

秀島シェフ:
「角と角を折ります。ピラミッドを作るようなイメージです」

 秀島シェフが勧める“簡単包み技”は、角を折りたたむだけ。このまま焼いても型崩れしないといいます。

 焼き方は、まずは強火で焼き目を付けたら、水を入れてフタをして蒸し焼きに。中火で4分ほど加熱すれば完成です。

■ご飯を入れたらすぐ具材を投入…米と米の間に具材が入り「パラパラチャーハン」に

 2品目は、「パラパラチャーハン」です。冷たいご飯ではなく、炊き立てのご飯を使います。フライパンにまず卵を入れたら、半熟くらいの状態ですぐにご飯を入れます。

秀島シェフ:
「ご飯だけで混ぜると、ご飯同士がくっついておだんごになりやすくペチャペチャになっちゃうんで…。すぐ具材、サケ(を入れる)。お米とお米の間に具材が入って、それでほぐれていくんで」

 溶き卵、温かいご飯の順番で投入したら、すぐに具材や調味料を合わせます。

水分が無くなるまで炒めたら、仕上げにしょうゆで香り付け。余分な水気がなくなったら完成です。

■電子レンジで5分加熱するだけ…残ったキノコで作る「中華風アヒージョ」

 最後は、残ったまいたけとしめじで作る「キノコの中華風アヒージョ」です。まいたけとしめじにオイスターソース、ごま油、おろしにんにくを加え、電子レンジ(600W)で5分加熱するだけの簡単レシピです。

 旬のキノコをふんだんに使った「サケとキノコの中華定食」の完成。肉のジューシーさが光る「サケとキノコのシューマイ」に、サケ缶のうま味を生かした「パラパラチャーハン」です。

一流シェフの技が詰まった極上のおうちごはんです。