三重県菰野町の御在所岳は、秋の紅葉シーズンがおなじみですが、冬も魅力いっぱいです。この季節だけ見られる自然の芸術「樹氷」に、スキーや登山、雪遊びなど、他の季節とはまたひと味違った魅力満載です。

■御在所岳に咲く冬の花…美しい冬の自然の芸術「樹氷」

 名古屋から車で約1時間の三重県菰野町の御在所岳。湯の山温泉街と標高1212メートルの御在所岳を結ぶ全長2.1キロの「御在所ロープウエイ」(料金(往復)大人2450円 小人1220円)は、白く雪化粧した絶景を眼下に眺めながら、山頂まで約15分の空中散歩を楽しめます。ロープウエイを降りると白銀の世界が目の前に広がります。

【画像20枚で見る】自然の芸術『樹氷』にスキー…他の季節にない御在所岳の“冬の魅力”

御在所ロープウエイの担当者:
「御在所の冬の魅力といえば『樹氷』。木の上に雪が積もったわけでなく、空気中の水蒸気が木の枝に付着して凍ったもの」

「樹氷」は、水分を含んだ風が木にぶつかって凍る自然現象で、冬の間だけ見ることができる“自然の芸術”です。午前中は、樹氷目当てのお客さんが多くやって来ます。

女性客:
「樹氷がきれいなので見に。青空に樹氷が映えて、きれいだった」

男性客:
「年間パスで今日が48回目。春になるとドウダンツツジとか、きれいな花が咲くんですが、冬も花みたいですよね」

 山上公園内には散策路も整備され、樹氷の並木道や鈴鹿の山々も楽しめます。

■近年悩まされてきた雪不足も…今シーズンは雪に恵まれ多くのスキーヤーが来場

 標高1200メートルには、三重県で唯一のスキー場である「御在所スキー場」があります。平均斜度25度の上級者用ゲレンデと、滑走距離210メートルの初級者用ゲレンデがあります。今年で61年目を迎える「御在所スキー場」ですが、ここ数年は雪不足に悩まされてきました。

御在所スキー場の担当者:
「例年は雪が少なくてほとんど人工の雪で。今年は年末にたくさん降りました。雪質は最高、サラサラのパウダースノー」

 今シーズンは雪に恵まれ、ほとんど造雪機を使わず営業ができています。

父親:
「この子(娘)のスキーデビューのために。ファミリーゲレンデなのでいいですね、なだらかなところが」

男性客:
「近場でスキーができるのを知っていたので、初めて来てみようかと」

初心者も多く訪れるため、板やブーツなどのレンタルも充実しています。今シーズン4回目というご家族も…。

父親:
「この子ら(娘たち)を連れてくるにはちょうどいい」

母親:
「近くにこういう場所(スキー場)があると、ありがたい。すがすがしく、リフレッシュできます」

■スキー講師「教えた人の子や孫も」…3世代にわたって愛される「御在所スキー場」

 1960年にオープンした「御在所スキー場」は、開業当時は6コースあり、国体のスキー県予選など様々な大会が開催されていました。

1時間のスキー教室(土日祝のみ)は、38年前から行われているといいます。数十年ぶりに板をはいたという女性は…。

母親:
「長くやっていなかったので、できるかなという期待と、娘と一緒に滑れたらと思って」

娘:
「怖いなと思ったけど、どんどん上手になって楽しくなってきました」

スキー講師の男性:
「こうやってると、教えた人のお子さん、お孫さんが来てるんですよ。ありがたいですね」

 御在所スキー場は、手軽に雪遊びができるのが売りで、ソリ専用のゲレンデも。レンタルもあるため、手ぶらで楽しめます。

父親:
「ソリ遊びもできるので御在所に。冬らしい遊びをしたいなと。子供が喜ぶ」

母親:
「家に積もっても、こんなに遊べるくらいは積もったことがないので」

 また、御在所岳は登山道がいくつもあり、山歩きを楽しむ人の姿も。麓から2時間半かけて登ってきた男性は…。

男性客:
「やっぱり達成感がある。景色に感動します」

■一番人気は三重の食材にこだわったカレーうどん

 お昼になると、山上公園駅内にあるレストランは賑わいます。人気メニューは…。

男性客:
「カレーうどん。ネットで見て食べようかと」

 一番人気の「御在所カレーうどん」(950円)は、カツオ出汁ベースの和風カレースープに、モチモチの伊勢うどん、そして地元・菰野町で飼育された豚バラ肉を使った角煮など、三重の食材にこだわった一杯です。

御在所ロープウエイの担当者:
「毎日、雪景色は見ているけど、やっぱりテンション上がります。御在所スキー場で、冬を思いっきり満喫していただけたら」

自然の芸術「樹氷」に、スキーや雪遊び…。冬の御在所岳は、魅力満載です。