名古屋市教育委員会によりますと、市内では2月2日時点で、新型コロナによる休校や学級閉鎖、学年閉鎖が1570件報告されています。大半は小学校で、学級閉鎖が多いといいます。

 学校で授業ができず、家で「オンライン学習」をする子供が増えています。市内の児童のリモート授業の様子を取材しました。

 市内の小学校に通う、2年生の陽子ちゃん(仮名)。

 市から配られたタブレットで、キーボードにも接続できるタイプを使っています。通信端末などは各家庭で準備しますが、ない人は貸し出しも行っているといいます。

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 午前9時、リモート授業開始。まずは出欠を取ります。

 はじめは朝の会と1時間目の授業。スケジュールを確認して、この日は国語の授業からスタート。課題が出され、11時までに解くよう指示されました。

 およそ45分で1時間目は終了。陽子ちゃんは出された課題をこなしていきます。

 ノートに書き終えると写真で撮影し、写真を指でドラッグして先生に送信。10分程度で終わりました。

 その後は、好きなアニメを見て一休み…。

 11時から2時間目開始。先ほど提出した課題を、みんなで見ながら先生が採点したり、答えた内容をみんなで確認しながら進めていきます。

 教科書を読んだりするのも教室と一緒。しかし、すべてが順調とはいきません。

 接続が切れたり、赤ちゃんの泣き声や掃除機の音など生活音が響いたり…。

 リモートならではのトラブルもあり、授業の進行はかなりゆったりしています。陽子ちゃんもちょっと退屈そうです。

 午後2時からは最後の3時間目。宿題で書いた絵を見せあったり、好きな音楽を紹介しあったり、背伸びをしてリモート授業の疲れを癒すなどして、この日は終了です。

陽子ちゃん:
「(Q.リモート授業面白い?)うん。普通の授業よりやる量が少ないし、休み時間の方が多いし。(Q.みんなに会えないのは?)それは嫌だ」

 オンライン学習について、名古屋市教育委員会に話を伺いました。

 タブレットは2021年7月に市立の全ての小中学校に配布が完了していますが、どう使うかは各学校の判断に任されていて、リモート授業に使ったり課題提出に使ったりなど統一はされていないといいます。

 理由は、例えば一斉にリモート授業をすることで、欠席の子供が陽性を疑われてしまう可能性も考えられるため対応が難しい面もあり、統一はスムーズには進んでいないということです。

 東京の宝仙学園小学校では、ちょっと変わったリモート授業が行われています。

 リモート授業では、収録したピアノ伴奏にあわせて、子供たちが一斉にリコーダーを演奏して「リモート合奏」をしています。演奏中につい踊りだしてしまう子もいて、楽しそうです。

 また図工のオンライン授業では、テレビでよく見る「ビー玉を使った連動装置」を作って発表しあいました。

 学校と違い、自宅の方が時間や物などの制限が少ないので自由な発想で作れ、オンライン授業ならではの試みができるということです。