2022年3月、岐阜県可児市にあるレジャー施設に、新たなエリアがオープンしました。バーベキュー場やアスレチック、車中泊もできるキャンプ場まである「アウトドアパーク」を取材すると、都会の喧騒を離れて自然の中で非日常を楽しむ人たちの姿がありました。

■レジャー施設に新エリアオープン…キャンプやアスレチックが楽しめる「アウトドアパーク」

 新緑に囲まれた岐阜県可児市に、スパリゾート「湯の華アイランド」はあります。

【画像20枚で見る】週末は1日約5千人…岐阜のレジャー施設に『アウトドアパーク』喧騒を離れ楽しむ人々

広い敷地には絶景の露天風呂に、10種類以上の岩盤浴、地元の特産品を扱う市場があります。

ここに2022年3月、「アウトドアパーク」がオープン。バーベキュー場に加え、東海地方最大級のアスレチックや、車中泊もできるキャンプ場などが楽しめます。

男性:
「日頃の仕事の癒しに…」

別の男性:
「僕はソロキャンプやっていて、たまにファミリーって感じ」

また別の男性:
「環境が変わるから。最高です」

週末には1日およそ5000人が訪れるほどの人気です。

■子供だけでなく大人もハマる…運動不足解消になると人気の東海地方最大級のアスレチック

 午前10時。開場してまず人気の場所が、全長280メートルのコースがあるアスレチック「湯の花 冒険の森」です。

※料金:大人(中学生以上)1000円 小学生500円 1時間制

地上5メートル、川の上にかかるターザンやウッドブリッジなど、スリル満天の遊具が20種類。子供だけでなく、大人でも楽しめる施設です。

愛知県大口町から来た女性(40代):
「たまには身体を動かしたいなと」

愛知県江南市から来た女性(40代):
「運動不足だから、『ついていく!』って」

自粛生活が続き、運動不足の解消が目的。ロープを支えに丸太を渡り、網の上を両手でバランスを取りながら進みます。

大口町から来た女性:
「結構広い温泉で、リフレッシュできるので…。わざわざ旅行へ行くと、コストもかかって大変なので」

普段できない体験に、張り切って2周目に…。この後、隣の温泉で汗を流します。

■「家族で集まるのはすごく久しぶり」…家族ぐるみのバーベキュー

 お昼時。大勢の人で賑わうのは、全部で200席ある「湯の華BBQ場」です。

6人組のグループは、子供同士が幼稚園からの同級生で、2家族の集まりです。

女性:
「家族で集まるのは、すごく久しぶり。今日はお別れ会。転勤しちゃうんです」

別の女性:
「本当に寂しいですよ、もう…。ショックでした」

男の子:
「(女の子とは)同じクラス、小学校入ってからずっと」

男性:
「幼稚園の初登園から一緒。前と後ろの席やったもんな、6年前」

男の子:
「寂しいよ」

女の子:
「遊びに来てね」

幼稚園の遠足や運動会などが相次いで中止に…。こうした集まりは久しぶり。2人とも、この思い出を大切に…。

■「みんなと一緒にどこへでも行ける」…キャンピングカーライフを満喫する人たち

 午後。車中泊もできるキャンプ場「湯の華RVパーク」には、続々と車が集まってきました。

大阪と静岡から来た2組の夫婦は、キャンピングカー好きが集うSNSサイトで知り合い、今では一緒に全国を旅するほどの仲になったといいます。

自慢のキャンピングカーの中を見せてもらうと…。

静岡から来た男性(41):
「クローゼット兼トイレ。常設じゃなくてポータブルを乗っけている感じ。ここがシンク」

男性の妻(40):
「ここが冷蔵庫。寝る時はこんな感じ」

 2人は、2017年からキャンピングカーで色んな場所に行くようになったといいます。

同・男性:
「1回味わったらやめられない。(キャンピングカーが)ない生活は考えられない」

男性の妻:
「みんなと一緒にどこでも行ける、ワンコも」

ちなみに、この日は16組のうち半数以上が犬連れでした。愛犬との旅も、キャンピングカーならではです。

■“残りの人生を謳歌しよう”と決断…夫の病気がきっかけでキャンピングカーライフを始めた夫婦

 岐阜県各務原市と愛知県豊田市から来た2組の夫婦も、キャンピングカーライフを楽しんでいます。この2組の夫婦の出会いは、意外なことがきっかけでした。

豊田市から来た製造業の男性(64):
「長野に行った時、キャンピングカーをぶつけられた。逃げられたけど、ちょうど見つけてくださって」

各務原市から来た主婦(63):
「ぶつけた車のすぐ後ろに私達がいて。同じキャンピングカーで仲間意識がある。そんな関係でお友達に」

2019年の事故がきっかけで出会い、趣味のキャンプで意気投合し友達になったといいます。キャンピングカー生活を始めたきっかけは…。

同・主婦:
「きっかけは主人がガンになって、あと何年生きられるか分からない状況だった。だから、キャンピングカーだとどこでもいつでも行けるから、『じゃあ買おっか』って」

ご主人が50歳のときに、ガンが発覚。奥様が「残りの人生を謳歌しよう」と、キャンピングカーの購入を提案したといいます。

同・主婦:
「『自由に生きてもらった方がいいかな』って言ったら、長生きしちゃいました」

各務原市から来た男性(65):
「(キャンピングカーライフで)ストレスないです。もう今、不良老人」

今では病状は回復。セカンドライフのキャンピングカーが、一番の薬なのかもしれません。

■キャンプ用品にかけた金額は150万円以上…キャンプにハマっている男性

 夕方。キャンプ場にはいい香りが…。愛知県犬山市から来た夫婦は、ご主人が大のキャンプ好き。奥様の反応は…。

犬山市から来た主婦(30代):
「こだわりが強くて、キャンプ道具ばっかり。ランタンも20個ぐらいある。焚き火台も8個とか」

犬山市から来た運送業の男性(40代):
「それぞれに愛着が。(キャンプ用品だけで)150から200万ぐらい使っています」

同・主婦:
「楽しいですけどね。ちょっと(キャンプに行く)頻度高いかなと…。『また』みたいな」

 一方、ソロキャンプを楽しむ男性は、写真を撮影…。

岐阜県関市から来た製造業の男性(33):
「インスタ用に写真を。それ用にキレイにした」

最近購入したキャンプ用品を並べて写真撮影。SNSに投稿しています。

同・男性:
「SNSで仲良くなったり、一緒にキャンプしたり。友達の家で集まって、インスタで繋がることが多い」

インスタグラムで共通の趣味を持つ人を見つけては、ダイレクトメール。SNSで発信し多くの共感を得る…。これもソロキャンプの醍醐味といいます。

■「2~3年後に結婚できればいいなって」…キャンプをしながら人生設計

 名古屋市在住の60代の夫婦は…。

運送業の男性(66):
「(始めたきっかけは)名古屋だと人口の割に避難所が少ない。自分の身は自分で守らないと」

男性は、防災対策で車中泊を始めたことがきっかけでキャンプにハマったといいます。

 岐阜県在住の交際5年目のカップルは、キャンプをしながら未来設計です。

ダンサーの女性(23):
「2人で話しているのは、2~3年後(結婚)できればいいなって」

家具職人の男性(23):
「どこまでもついていきます。(プロポーズは)花束で、海沿いで、指輪パカッみたいな…」

大自然の中で非日常を味わう…。3年ぶりに行動制限なしのゴールデンウイークで、アウトドア人気に拍車がかかります。