今年のゴールデンウィークは、各地の高速道路で事故が相次ぎました。JAFによると、高速道路の事故の4割以上が渋滞時に起こっていて、特に注意が必要です。

■GWは高速道路の事故が増える傾向 JAFの出動回数はお盆・年末年始に次いで3番目

 岐阜県瑞浪市の中央道では5月1日、高校の部活動の遠征から帰る途中だった車が横転するなどし、男子高校生1人が重傷、4人が軽傷を負いました。

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 また三重県桑名市の伊勢湾岸道では4月28日、パーキングエリア入口手前の右側の路肩に停車していた大型トラックに中型トラックが追突し、中型トラックの運転手が死亡しました。調べに対し、大型トラックの運転手は「パーキングエリアが満車で入れず、路肩に停まって休憩していた」と話しています。

 三重県紀北町の紀勢道・紀伊長島トンネルでは4月29日、車5台が絡む事故があり、男女7人がケガをしました。トラックが対向車線にはみ出し、衝突したことが事故の原因だったということです。

 愛知県警によると、GWは高速道路の事故が増える傾向にあり、今年は5月5日までに愛知県内で27件の事故が発生していて、コロナ禍前の数字に近くなっているといいます。

 ロードサービスを行うJAFによると、GWは高速道路に出動する件数が多く、お盆・年末年始に次いで3番目の出動件数だということです。

■追突に注意!渋滞時の事故率は通常の30倍というデータも

 JAFによると、高速道路の事故の4割以上が「車線上で停車中に起こった追突」、つまり渋滞している中で起こっているといいます。

 交通事故の裁判を多く扱うブリッジルーツ名古屋の牧野弁護士によると、渋滞時の事故率は通常の30倍になるというデータもあるということです。

 追突事故を起こさないために、警察は「安定した車間距離と速度を保ち、景色などに気を取られて脇見せず、前方を見て運転してください」と話しています。

 またJAFは、「高速道路の運転に慣れていない“ホリデードライバー”は、一般道の感覚で車間距離を詰め過ぎてしまうことがあるので、より意識して十分な車間距離をとってほしい」としています。

 そして渋滞を発見したときは、すぐにハザードランプやポンピングブレーキを使って、後ろの車へ渋滞を知らせることが大切です。