第7波で新型コロナに感染する子供が増える中、注目を集めている病気があります。『MIS−C(ミスシー)=小児多系統炎症性症候群』というものです。

 10歳前後の学童期の子供がかかることが多く、コロナの発症もしくは濃厚接触後、2週間から6週間後に突然発症するもので、後遺症というよりは合併症に近いとみられています。

 症状としては、発熱、目の充血、下痢や嘔吐、腹痛、皮膚の発疹などがあります。これらは子供がかかりやすい「川崎病」に似ていますが、MIS−Cの方がより重症で、心臓の機能低下や血液が固まりやすくなるといった症例もあるということです。

 MIS−Cの臨床例がある自治医科大附属病院によると、これまで3人の子供が発熱や目の充血を訴え入院。効果的な治療法についてはまだわかっていないそうですが、川崎病で行う治療などを行い、およそ10日間で退院しました。

 5歳〜11歳のワクチン接種について、自治医科大学附属病院小児科の松原医師は「コロナワクチンが90%、MIS−Cを予防する。または、かかっても重症化しにくいという報告がある。そもそも小さい子供への予防効果は示されているので、現在のコロナの子供の爆発的流行を考えるとぜひ接種をお勧めします」としています。