愛知県豊田市の山の中にポツンとあるアウトドアスポットが、地元の食材を生かした料理にキャンプ場、川遊び、釣り堀、貸切露天風呂など、大人も子供も楽しめると人気を集めている。

■地元の食材にこだわり川や山の幸を堪能 家族経営の川床レストラン

 名古屋から車で約2時間、愛知県豊田市の田津原町。

【画像で見る】キャンプ場や川床、貸切露天風呂まで…2代目が作った“アウトドア施設”大人気に

険しい道が続く山の奥に、知る人ぞ知る人気のアウトドアスポットがある。昭和49年創業の「カントリーレストラン 渓流荘(けいりゅうそう)」だ。

店主は二代目の後藤洋介さん(41)。予約や接客は妻の智子さん(42)が担当。創業者である両親が厨房の仕事を手伝い、家族で切り盛りしている。

先代からのこだわりは、できるだけ地元の食材を使うこと。四季折々の料理を、風情ある川床で堪能できる。

今の時期の人気は、川魚の王様・「鮎定食」(2200円)。鮎の塩焼きに、鮎ご飯、山菜の前菜などがついて山の味を満喫できる。

川のせせらぎを聞きながらの鮎料理は…?

女性客:
「夏になるとやっぱり鮎」

男性客:
「最高です。おいしいです」

 そして最近力を入れているのが、ジビエ料理。人気は「炭焼バーベキュージビエセット」(1人前2640円)だ。イノシシやシカ、親鶏のモモ肉は丁寧に下処理されていて、手軽に焼いて楽しめる。

女性客:
「鹿・鶏・猪です。全然臭みもなくて、おいしいです。何も持たずに全てそろって、いただいています」

男の子:
「おいしい」

洋介さん:
「基本的にはご予約でお願いしております。席の交代はしないものですから、朝くらいに来てもらって夕方まで使ってもらえる」

食事席は入れ替えなし。夕方までゆったり過ごすことができる。

■食事席の奥には水遊びができる河原 浅い場所なら子供もペットも楽しめる

 食事席の先には、きれいな水が流れる河原がある。これが夏の一番の魅力で、「渓流荘」という店名もここからつけたそうだ。

水深が浅い場所なら安心して遊ぶことができる。遊びに夢中になり、川からなかなかあがってこない子供もいた。

男の子:
「パパやばい。お魚いた、ほんとにいたってば!」

女の子:
「気持ちいい」

父親:
「久々に自然にふれて発散してるんだと。純粋にうれしいですね。改めて幸せだなって感じますね」

犬と一緒に川遊びする客もいた。

男性客:
「一回入ったらあがらない…。毎年1回は必ず。大好きですね。帰りたくない。(犬が)『石投げて、石投げて』って感じで要求してくる」

この川は犬にとってもパラダイスだ。

■子供からも好評…新たに整備しキャンプや釣りも楽しめる

「渓流荘」では、客さんの幅を広げようと、場内を整備。古いバンガローを壊し、広場を作った。

洋介さん:
「家族連れのお客さんがたくさん来てもらって、子供たちがワイワイ騒いでいるようなお店にしたいと思って、5~6年前(2015年頃)から改めて開拓しなおして、少しずつ変えてきました」

テントで泊まれるキャンプ場は、全部で6サイト。木陰があり、川や駐車場に近いので初心者にも使いやすいと評判だ。「テント泊キャンプ」(1サイト3300円~ 施設使用料大人1100円~ 小中学生880円~ ※季節によって変動)

 また、「釣り」も楽しむことができる。

もともとあった池にニジマスを放ち、釣り堀を作ると、「簡単に釣れて楽しい」と大人気に。「マス釣り」(釣り竿 1本220円 ニジマス 1匹385円)

男の子:
「太くてでかかった」

母親:
「(子供たちは)魚釣りを期待していたので」

そしてもう一つ、洋介さんが始めた人気のアクティビティが…。

洋介さん:
「入れるね、夫婦でね」

智子さん:
「鮎入れますね」

「鮎のつかみどり」だ。(鮎1匹550円 塩焼き調理料1匹220円)家族みんなが楽しめるようにと5年前から始めた。

女性客:
「意外とつるつるして、難しかったですね」

洋介さん:
「当時の僕が一生懸命考えたんですね。作った時は、こんなに盛り上がるとは思ってなかった。でもやっている人を見ると、良かったなと思って」

獲った鮎は、塩をしてすぐ焼いて食べられるようにしている。手間は惜しまず、コンロで塩焼き。自分でとった鮎は格別だ。

男の子:
「おいしい」

 この「鮎つかみどり」のプールは、学校が休みの日は、後藤家の3人の子供たちが掃除をしている。

長男の玄くん(11歳)と次男の文慈くん(9歳)、そして3歳の長女、朝葉ちゃん。

店の運営は「家族総出」だ。

■眺めが格別の貸切露天風呂も…キャンプ場は静かで川の音が聞こえると人気

 キャンプ客が増え始めた2年前には、「貸切露天風呂」(40分1650円)も作った。川を眺めながらのお風呂は格別だ。

そして、夕食の時間。今回が2回目という岡崎市のグループは、3家族で3つのサイトを貸し切って、のんびりと過ごしていた。

女性客:
「ここはすごく静かだし、川の音も聞こえてすごくいいですよね」

別の女性客:
「テントとテントがキツキツだと、気を使っちゃうので。子供たちがのびのびできるのがいいですね。もちろん、大人もね」

智子さん:
「良いですね、こういうの見てるとね、幸せだね」

洋介さん:
「遊んでくれる人たち、特に子供さんが、自然の中で経験して伝えてってくれたら素晴らしいことなんじゃないかなって思う。自由にやってもらう、自分の考えで遊んでもらう。そういう子供たちが増えてきたら、もっと盛り上がっていくんじゃないですか」

「カントリーレストラン渓流荘」の予約等、詳しい情報は「カントリーレストラン渓流荘店」のHPに記載されている。