愛知県一宮市はモーニング発祥の地と言われていて、喫茶店のイメージが強いが、名物はそれだけではない。町の人に聞くと、焼きそばも大判焼きもたこ焼きもみたらしも、どれもこれもが安くて美味しいが、何より「抹茶のかき氷」がおススメだという老舗のお店がある。

■初代おじいさんの店を孫娘が継いだ「橋本屋」…茶筅でたてた抹茶のかき氷は絶品

 昭和34(1959)年に創業した一宮市の萩原商店街にある「橋本屋」は、昭和レトロな雰囲気が漂う店だ。

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2021年に初代のおじいさんが引退し、孫の橋本真弥さんが勤めていた会社を辞めて二代目店主になった。今は母親と2人で切り盛りしている。

店主の橋本真弥さん:
「私が1年前に継いだんですけど、それまでおじいちゃんが60年ぐらいやってたので」

焼そば、大判焼き、たこ焼き、みたらし、かき氷と…豊富にメニューがある中、一番人気は、自家製あんこが自慢の「大判焼」(100円)。

「焼きそば」も評判で、250円と激安だ。豚肉、イカ、玉子がそれぞれプラス50円でトッピングできる。

そして、オススメは特大の「抹茶のかき氷」。

抹茶にせんじの蜜を入れ、茶筅(ちゃせん)でたてていく。初代のおじいさんから受け継いだこだわりのレシピだ。

本格的だが「かき氷(小)抹茶」は270円と、驚きの価格だ。「かき氷(小)イチゴ・レモン・ブルーハワイ」は170円。昭和にタイムスリップしたような価格設定だ。

リポート:
「すっきりとした甘さです。おいしい。抹茶のちょっとした苦みとせんじ、よく合います」

常連の女性:
「喫茶店ではたべられないの、かき氷は。冷房が効きすぎて。ちょっと大きいとこ入ってね、氷飲みたいからって頼んだらね、氷が来たころには涼しくなっちゃってね」

真弥さん:
「高校生の時からずっと手伝っていて、おじいちゃんが辞めたらもう(母も)辞めるって言っていたので、できるだけやってみようかと思って…」

取材中も次々と常連さんが来店していた。3代で60年以上続く一宮のテッパングルメだ。