新型コロナの水際対策が緩和され、外国人ツアー客の姿が戻ってきました。18日、三重県鳥羽市を訪れた団体ツアー客に密着すると、歴史的な円安で「爆買い現象」が起きていました。

 三重県鳥羽市にある観光地・ミキモト真珠島。

 職員が国旗を振って出迎える中、到着したのはマレーシアやシンガポールからのツアー客です。企業の社長や従業員らおよそ70人が、慰安旅行で日本にやってきました。

【動画でみる】歴史的円安で“爆買い”再び…アジアからの団体ツアー客に密着 真珠店では「値段関係なく好きな物買う」

 真珠島の博物館ではアンティークジュエリーを見学。

 そして海では、伝統の「海女」の実演ショーを楽しみました。

 三重県とマレーシアの旅行会社が連携して企画したこのツアー。コロナで中止が続いていましたが、10月11日から水際対策が緩和されたことを受け、3年ぶりに再開されました。

 ミキモトといえば、真珠の高級ジュエリーが並ぶパールショップ。

 皆さん詰めかけるように、商品が並ぶカウンターに集まり品定め。すると、10万円以上もするジュエリーが次々と売れていきます。

シンガポールからの観光客:
「5人の娘のために買います」
「値段関係なく自分が好きなものを買う」

 この夫婦は5人の娘のために、ペンダントやイヤリングなどあわせておよそ12万円分を“爆買い”。

 さらに添乗員の女性も…。

添乗員:
「安い!だから買いなさい!」

 ツアー客を煽るように購入を勧めます。その理由は…。

シンガポールからの観光客:
「為替レートの関係でとてもお値打ち」

 17日のニューヨーク市場で円相場が1ドル149円台をつけ、32年ぶりの円安水準を更新。この円安基調はマレーシアやシンガポールの通貨に対しても起きていて、インバウンドの追い風になっていました。

 そして、ツアー客の中で最高額の爆買いをした夫婦は、108万円する真珠のネックレスをお買い上げ。

シンガポールからの観光客:
「予算は考えていない。妻へのプレゼント。(円が安いから)好きなものを買ってあげる」

御木本真珠島の取締役:
「(コロナ禍で)60〜70%ぐらいは全体の売り上げとして落としております。円安でございますので、購買意欲もフォローの風が吹いておりますので、(水際対策が)緩和されて実際に予約も入りだしましたし、団体のお客さまプラス個人のお客さまもお越しいただけるんじゃないかと期待しております」