2022年ももうあとわずか…。名古屋駅にある大型の家電店では、今年の冬らしいいくつもの光景に出会えた。

■価格交渉で9000円近く値下げに成功 節電のためガスファンヒーターを購入した新婚夫婦

 名古屋駅の「ヤマダデンキLABI(ラビ)名古屋」。

【動画で見る】迷い迷ったあげく売場離れ再び戻る男性も…『師走の大型家電量販店』で見られた今年の冬らしい人間模様

フロアは地下1階から地上5階。テレビにエアコン、マッサージ機など、あらゆる家電が並んでいる。

女性:
「ガスコンロを買いに来ました。今年中に変えたいなって思って」

一年が終わる冬に…。

製造業の男性(26):
「洗濯機を見に来ました。1月から転勤で(大阪から)名古屋に勤務になりましたので、新調しようかなって思いまして」

新生活が始まる冬、そして節電の冬。

ボーナス商戦にクリスマス、ここに来れば、きっと何かが欲しくなる。

午後2時。

名古屋市在住の男性(65):
「今、充電ができないのと、データをパソコンに入れるのができないので…」

店員と話しこむ男性がいた。

名古屋市在住の男性:
「(カメラの)電源コードを紛失したので使えなくなってしまったので、単品で買えるかどうか相談にきました。カメラはまたちょっと休んでいたので始めたいと思って」

今年、定年を迎えたという男性。以前はカメラ片手に、国内や海外を回っていたという。

名古屋市在住の男性:
「仕事しているときは忙しくて(撮りに)行けないので、やっと定年になって、何か活動的というか動いてみたいなって思って」

6月に結婚したという夫婦がいた。

夫(29):
「ガスファンヒーターってここだけですか」

店員:
「今、見えているだけですね」

夫:
「今年結婚して新居で暮らしているんですけど、暖房とかだと電気代が高いので、うちの家が都市ガスなのでそれに合わせてガスファンヒーターを買いに」

新婚で迎えた冬は、電気代も高騰する「節電の冬」。お目当ては、ガスファンヒーターだ。

妻:
「電気よりガスファンヒーターの方がいいですか」

店員:
「効きは強いので。電気だとどうしても、お部屋6畳とか8畳とか温めるだけのパワーっていうのが出ないんですね」

店員とじっくり相談し、このヒーターを選んだ。

店頭価格は、3万4980円だが、夫は…。

夫:
「ちょっと値段交渉していいですか」

店員:
「どうぞ」

家電量販店名物の値下げ交渉。夫が仕掛けた。

夫:
「さっきちょっと他店さん行ってきたんですけど、多分同じものやと思うんですよ。もうちょっと安かったんですよ。これ、写真撮ってきたんですけど、この値段です。多分一緒だと思うんですけど」

店員:
「めちゃ安い…」

夫:
「安いですよね」

妻:
「まったく一緒?」

夫:
「一緒やと思うけど…」

店員:
「まぁ、やりましょう。端数切りましょう。2万6000円でいいですよ」

夫:
「いいすか?」

妻:
「じゃあ買いだね」

夫:
「じゃあ購入します」

9000円近くも安く手に入れた。

記者:
「交渉うまかったですね」

夫:
「営業マンなので、満足です」

大満足のヒーターで、「新婚の冬」をアツアツで過ごせそうだ。

■帰ったと思ったらまた戻る…迷いに迷った末にスピーカー購入した男性

 午後4時50分。4階と5階は、アウトレット商品のコーナー。

清須市在住の男性(40代):
「どうしようかなぁ、買おうかなぁ…。今日は深夜のワールドカップを見ていて、音(音量)がすごく気になるので。この辺(耳元)で音が聞こえればいいなって、隣に(近隣に)申し訳ないなって思って。お手元スピーカー的なものがあればと思って来ました」

連日、テレビでワールドカップ中継を見ているという男性。しかし夜中の放送が多く、テレビの「音量」を気にしていた。

清須市在住の男性:
「もともとの価格がいくらかっていうのがわかればね…。(物色して)なるほど…」

スピーカーを手にとっては、棚に戻し…とっては、戻し…。

清須市在住の男性:
「次、次、買います。今日はいいかな」

何も買わずに、この日は帰宅と、思ったら…。

清須市在住の男性:
「戻ってきました。どうしても気になって。じゃあ買ってきます。年末までの株主優待券があって、さっき聞いたら使えるって言われたので、買ってきます」

悩んだ末、株主優待券に背中を押されて購入。

清須市在住の男性:
「買っちゃいましたね。まぁでも、満足です」

もう音量を気にしなくてもいい“熱狂の舞台”。ベッドでくつろぎながら見ることのできる「新しい景色」だ。

■甥っ子「嬉しくて泣いちゃいます」…クリスマスプレゼントを大量に購入した叔父

 午後6時。12月といえば、クリスマス。家電量販店には、おもちゃもたくさんそろっている。

名古屋市在住の男性(48):
「妹の子供に、クリスマスプレゼントを買ってあげようと思って」

仕事終わりに立ち寄った、会社員の男性。甥っ子2人のプレゼントを買いに来ていた。

10分ほどで選んだ、たくさんのおもちゃ。結構な料金になったのではないだろうか。

会社員の男性:
「(レジで)しまった…足りないかもしれないので(お金を)おろしてきます」
(戻ってきて)
「近くのコンビニでおろしてきました、とんだ醜態を…」

甥っ子君たち、喜んでくれたのだろうか。後日、御礼の動画が届いた。

<動画>
弟(5):
「ありがとうございます!」

兄(8):
「おじさんありがとうございます」

弟:
「もう本当にうれしすぎる」

母:
「嬉しくて泣いちゃう?」

弟:
「嬉しくて泣いちゃいます。嬉しくて泣いちゃう。もうたまらない」

泣くほど喜んでもらえ、おじさんの株も上がったようだ…。

■彼女へのクリスマスプレゼント…脱毛できる美容器具購入した男性

 この男性は、彼女へのクリスマスプレゼントを探しに来店した。

岐阜市在住の男性(25):
「これがあれば家でもできるなって」

彼女にプレゼントしようとしていたのは、脱毛ができる美容器具。彼女が岐阜から名古屋の脱毛サロンに通っているため、自宅でもケアできるようにと考えたという。

クリスマスプレゼントに、美容器具。いつもキレイでいてくれる彼女に感謝を込めて購入した。

男性の友人:
「女性の心を分かっているんじゃないですかね」

岐阜市在住の男性:
「もしかしたら『いらない』って言われるかもしれないですけど、その時は僕が使います」

■正月の準備に自分へのご褒美…師走に花めく家電量販店

あま市在住の女性(75):
「ホットカーペット。ちょっと掘りごたつを作ったんですよ。そこに敷くために…」

久しぶりに「大集合」のお正月を迎えるという。

あま市在住の女性:
「子供たちと孫とかで10人くらい、コロナがあるからね、集まれなかったけど、今年はどうかなって思ってちょっと期待をしています」

ボーナスで自分にご褒美を買いに来た男性もいた。

名古屋市在住の男性(41):
「自分がプラモデルを作るのが好きなので、来させていただいた。(ボーナスが)入ったらもっと買って、できれば作るところまで時間が欲しいなっていうのはありますけどね」

思い出を胸に、新たな生活に踏み出す人も。

名古屋市在住の女性(68):
「4年前に父が亡くなって、お父さんが使っていた洗濯機とか、やっぱりそういうのがあるから捨てがたい。思い切って全部捨てて、新たに残りの人生をなんとか楽しく快適に過ごしたいなって思って」

師走に花めく、家電量販店。人々の心があたたかくなる、ワクワク感であふれていた。