加工食品中心に2割近く…2023年は春先にかけて更なる食品の「値上げラッシュ」 4月までに7390品目か
為替は円高に振れましたが、この春にかけて、食品の値上げラッシュが続きます。
帝国データバンクがまとめたデータでは、去年は年間で累計2万822品目の食品で値上げがありました。平均値上げ率は14%とされています。
今年は4月までに累計7390品目と、春先にかけて値上げラッシュが押し寄せる見通しです。去年の同じ時期より58%も多くなります。
特に2月は4000品目以上で予定されています。年間の平均で18%の値上げとなりそうです。
去年は急激に進んだ円安や、原材料価格の高止まり、物流コストの上昇に見舞われました。一時よりは円高に振れたとはいえ、円は去年の年始と比べ大幅に安い水準で、コストアップに拍車がかかっています。
最も値上げが多いのが「加工食品」で、3897品目に上ります。かまぼこなどの練り物や冷凍食品を中心に、2月に値上げラッシュがやってきます。1回あたり平均19%です。
次いで、輸入ワインやウイスキーといった「酒類・飲料」、ドレッシングや醤油などの「調味料」と続きます。
「菓子」は価格の引き上げではなく量を減らして価格を維持する実質値上げの傾向が目立つそうで、中には消費者に告知をせず「ステルス値上げ」と言われるものもあります。
1月はツナ缶やパスタソースなど580品目が値上げです。為替は円高に振れましたが、生活に近い品目ほど価格転嫁が十分に進んでいないため、しばらくは値上げの動きが続くとみられています。