立憲民主党から自民党に「くら替え」し、4月の岐阜県議選に立候補する今井瑠々さんに21日、自民党から推薦証が渡されました。着々と選挙の準備が進みますが、地元の多治見市で立った街頭では厳しい声が聞かれました。

今井瑠々氏:
「女性のためにも精一杯がんばります。どうぞよろしくお願いいたします」

 21日、自民党岐阜県連で、4月に予定される岐阜県議選の推薦証を受け取った今井瑠々さん、26歳。

今井瑠々氏:
「党が変わったとしても、私は地域の皆さまの声をしっかりと政治に届けていく」

 正式に自民党の推薦を得ましたが、元々は「立憲民主党」でした。

 2021年の衆院選で、立憲民主党の公認候補として岐阜5区に立候補。自民党の重鎮議員に全国最年少の25歳で挑み、落選しましたが大きな注目を集めました。

【動画で見る】立憲から“くら替え”…自民推薦で岐阜県議選に立候補する今井瑠々氏 地元から厳しい声も「虫が良すぎない?」

 しかし、2023年1月、立場を大きく変えます。

今井瑠々氏(1月13日):
「政党のための政治ではなく、地域の皆さまのために政治がしたいと」

 自民党の野田聖子議員らと会見を開き、4月の岐阜県議選に自民党の推薦で立候補すると電撃表明しました。

 立憲民主党に所属する立場での突然の裏切り行為を党は厳しく批判しました。

立憲民主党岐阜県連の渡辺代表:
「これまで支援していただいた人を何と思っているんだろう。裏切り行為だということで、とても許せるものではない」

立憲民主党の泉健太代表:
「地方組織が弱いから出ていったとなれば、それはもう政治家としては不適格だと」

 立憲民主党は、今井さんを党の規約で最も重い除籍処分にし、これまでに交付した650万円の活動費の返還についても、党本部で議論される事態に発展しました。

 岐阜県議選に地元の多治見市選挙区から立候補する今井さんは、21日朝も街頭でチラシを配りました。

多治見市民ら:
「頑張ってください。大変やったみたいね」
「イメージ変わったね。かわいくなったよ」

 温かい声をかけられますが、その一方で…。

多治見市民:
「自民党ってさ、あまりにも虫が良すぎない?その心があるならお金ぐらい返しなよ。つーか大体あなた(これまで)立憲でここでやってて、お客さんの反応見て何か感じない?ガン無視されてるでしょ?それが市民の声だと思ってください」

 厳しい声をかける有権者の姿もありました。

 裏切りとも取れる、くら替えしての立候補。県議選に向け、有権者への丁寧な説明が求められます。

今井瑠々氏
「党が変わったとしても、私は地域の皆さまの声をしっかりと政治に届けていく。特に子供や女性やこれまで声を届けられなかった人たち、そして若者の声というのを届けられるように、誠心誠意活動していきたいと思っています」

 岐阜県議選多治見市選挙区には、今井さんの他に自民党公認で新人の友江惇さん(36)と、無所属・新人の判治康信さん(47)が立候補を表明しています。