幼い子供がいるお父さん、お母さんは、「仕事に行きたいけど子供を預けられない」という状況になったことはないでしょうか。愛知県の豊明市役所で、「子連れ出勤OK」とする画期的な試みが始まろうとしています。

 豊明市役所で、3月から試験的に始まるという全国初の試み。

豊明市子育て支援課長:
「この度、豊明市では子連れ出勤『ワークwithチャイルド』、愛称は『ワチャ』なんですけれども、試験的に始めることにしました。(この部屋は)その時に使っていただくサテライトオフィスとしてご用意しております」

 子育てしやすい環境を作るため、市の職員が子供と一緒に職場で仕事するといいます。

豊明市子育て支援課長:
「(子供は)職員であるお父さんお母さんのそばで過ごしていただくことができるようになっております。一切お金をかけずにということで、準備できるものだけで準備させていただきました」

 ワチャの対象は0歳から小学3年生までで、孫や2人以上でもOKです。子供がおとなしくしていれば、仕事をしている大人のそばにいても大丈夫としています。

【動画で見る】市長自ら参加予定…愛知・豊明市で全国初“子連れ出勤OK”の取り組み試行へ「皆で育てようという空気に」

 落ち着かなければ、庁舎内にある会議室や休憩室を活用した部屋に移動し、子供の世話をしながら仕事することができます。

豊明市子育て支援課長:
「1日ずっとではなくて、お子さんの状況によっては早退する場合もあるでしょうし、急用で見られなくなった場合に連れて来ていただいて、短時間一緒に過ごしていただく、勤務してもらうことを想定しています」

 期間中は、職員自身が自分の子供の面倒を見ることが原則です。対象年齢の子供を持つ市の職員211人が対象で、業務に支障が出やすい保育園や清掃員などは今回対象になっていません。

豊明市子育て支援課長:
「職員の業務に支障が出てはいけないので、試行的実施の期間中にどんな課題が出てくるのか検証できればなと思っています」

 市長自身も、子連れ出勤に参加する予定です。

豊明市の小浮正典市長:
「(子供は)7歳と5歳です。本当に働いている時間、会議だとかに連れて行ったことはないので、どんな感じになるかは分かりません」

 会議などに同行させる場合は、受け入れてもらえるよう説明するなど、環境を整えたいとしています。

豊明市の小浮市長:
「何らかの理由で子供の行き場がなくなって、親の方も休めない状況が結構あるんですね。そういった場合に子供を当たり前に連れて来られる状態であれば、仕事と子育てを両立できる状態になっていくのかなと思います。最初は戸惑うと思います。親だけが育てるんじゃなくて、みんなで育てるという空気が高まっていくと思うんです。自分としてはそこに期待しています」

 豊明市が実施する全国初の取り組み「ワークwithチャイルド」は、子供の春休みの期間に合わせ、3月6日から4月7日まで試行されます。