新型コロナの影響で夜の繁華街は大きな打撃を受けましたが、5類への移行を受けて、かつての姿を取り戻そうと名古屋の「錦三」が立ち上がりました。

 名古屋の繁華街「錦三」。22日午後5時過ぎ、夜の街にはまだ早い時間ですが、50人近くが待っていたのは「ステーキハウス SHAKA」の店の前。高級ステーキ店です。

 ステーキ肉150gにビール、焼き野菜などのセットが、22日限定でお得に提供されていました。

錦成ビルの山本恭久社長:
「『きんさんdeないと!』第21回復活祭。足を運びいただきまして、大変ありがとうございます」

【動画で見る】高級ステーキが実質2千円程の店も…コロナ禍で打撃受けた名古屋の夜の街・錦三 3年半ぶり“復活祭”で活気

 22日に開催されたイベント「きんさんdeないと!」。この日限定の5枚で5300円のチケットを使えば、参加する86の店で通常よりも格安で食べ歩きやはしご酒が楽しめるという催しでした。

「SHAKA」では、通常5000円以上はするであろうセットが、チケット2枚で実質2000円ほどです。

女性客:
「色んな所でやっているので必ずいきます。いっぱい回ります。また並ぶかもしれないので作戦を立てないと」

 このイベントは、リーマンショックの影響で景気が落ち込んだ後の2010年に「錦三を盛り上げよう」と始まり、5月と10月の年2回、一夜限りの開催で人気となっていました。

 会社の接待や、2次会・3次会といった「はしご酒」が出来る錦三の復活を。新型コロナ禍の中止を経て、3年半ぶりに念願の開催となりました。

錦成ビルの山本恭久社長:
「(新型コロナの)2類から5類への移行があって、少し雰囲気が和らいできたものですから。安心して食事し、お酒を飲める街であってほしいし、それを更にすすめるような形にしていきたいという思いがございます」

 効果は早速、夜の店にも。通常はセット料金で2万円の高級クラブ「京ろまん」は、22日限定でチケット3枚、3000円ほどで45分間楽しめるということで、はしご酒の客で賑わっていました。

男性客:
「4軒目。(この店は)20何年ぶりです。なかなか飲みに来られないから、今日だけはいっぱい飲みます」

京ろまんの井上ママ:
「お客さんがみえるかどうか、まだこちらも不安だもん。ほっとしました。(コロナ禍は)お客さんが全然来てくれないし、大変でしたけど」

 コロナ禍の中、苦しい時に通い続けてくれた客も、はるばる大阪から駆けつけていました。

京ろまんの井上ママ:
「店をやめる区切りがなかったね。(客が)『なんで?』って。いろんな人がいて助けられた感じで。楽しい楽しい。久々の『きんさんdeないと!』で本当にいいですね。これでまた復活してもらいたいですね」