6月2日の大雨で、東海3県では家屋への浸水や車の水没など、広い範囲で被害が出ました。被災した地域では、災害ゴミの受け入れや罹災証明の発行などが始まっています。

 6月2日に東海3県を襲った記録的豪雨。

 愛知県東部では線状降水帯が2回発生して、豊橋市や新城市などでは6月の1カ月分の雨が1日で降り、東海道新幹線も20時間以上にわたってストップしました。

【動画で見る】じゃがいも農家「もう全滅」線状降水帯が2回発生した愛知県東部 復旧への動き始まるも冠水等で広範囲に被害

 豊川市などでは広い範囲で冠水が発生。道路や駐車場は海となり、多くの車が水没する被害が出ました。

 農業用ハウスの半分ほどの高さまで浸水した、豊川市のじゃがいも農家は…。

じゃがいも農家の小野田さん:
「これだけ水に浸かっちゃってると、乾かそうとしている間に腐っていく。全滅ですね」

 収穫を予定していたじゃがいも約2トンのほとんどが、商品にならない事態に。

小野田さん:
「今回は1.5メートル、ここまで全部水没」

 物置にも水が入り込み、重機が使いものにならなくなってしまいました。

小野田さん:
「農業できません。これから収入どうしましょう」

 豪雨から3日が経った5日。豊川市のゴミ処理場には、朝から冷蔵庫や畳など、災害ゴミを持ち込む人たちの姿がありました。

災害ゴミを持ち込んだ人:
「床上30センチぐらいまで。これ以上放水路が氾濫したらもう終わりかなという覚悟でずっと過ごしていました」

別の人:
「油とガソリンが水に浸かりましたので、何かあったら困りますから、抜いてここへ持ってきた」

 同じ豊川市の御津町では、土砂崩れで住宅が倒壊しました。

近所の男性:
「木に屋根が引っかかって崩れない状態になっている。2階屋根が崩れちゃっているので、少しずつずれてきているような気がする。倒壊して崩れてこないか心配になっています」

 岡崎市内の市役所の窓口には、保険の申請や税の減免申請に必要な罹災証明と被災証明の交付を求める人たちが訪れました。

窓口に来た人:
「兼業で農家をずっとしていて、農機具は耕運機が恐らくダメだろうと思う」

 2日、豪雨で護岸が崩れた岐阜県瑞浪市の土岐川。

(リポート)
「2日の大雨で氾濫した岐阜県瑞浪市の土岐川です。崩落した道路では、応急復旧作業が進められています」

 一時およそ300世帯が断水し、市が給水車を派遣する事態となりましたが、断水は仮の水道管で復旧しました。

一時断水していた住民:
「ありがたいことに水が出るようになりまして。丸1日出ませんでした。昨日はお風呂も入れませんでした。給水でいただいてきた水で顔を洗って。普段何気なく使っていても、当たり前のことは当たり前じゃないでね」

 しかし、完全復旧のめどはまだ立っていません。