新型コロナの影響を受けた「閉鎖」から3年3カ月。羽田空港第2ターミナルで国際線エリアの運用が再開した19日、岐阜県高山市も多くの外国人で溢れていました。

 日本に戻ってきた外国人旅行客。2023年6月までの半年間で、2022年の1年分を大きく上回っています。

 名古屋市中村区の「グローカル名古屋ホステル」。2015年にオープンした外国人向けのゲストハウスです。

 1泊の料金は平日で4000円、週末でも6000円ほどで、名古屋駅から徒歩7分という立地もあり、多くの外国人が訪れているそうです。

 18日から19日にかけては8人が宿泊していました。

【動画で見る】外国人旅行客は回復傾向も…ゲストハウスに新たな悩み“人手不足” コロナ禍で離職し受け入れ人数に限り

宿泊客:
「フランスから。去年の10月からコロナ前のように日本へ行けるようになりましたね」

 これから山梨まで富士山を見に行くという中国人の女性は…。

中国人の女性:
「(名古屋は)4日間いました。(Q.なぜ名古屋に?)航空券が安かったからです。大阪にも東京にも近いので」

 17日は名古屋港の花火大会で、日本の夏を楽しんだといいます。

中国人の女性:
「花火はとても素敵で、笑顔や船や動物などのマークが花火で表現されていてかわいかった。栄や名古屋駅でも多くの外国人を見ましたよ」

 コロナ禍を経て、徐々に増え始めた外国人旅行客。日本政府観光局によると、2023年6月までに日本を訪れた外国人旅行者は1071万人で、2022年の同じ時期に比べて1000万人以上増えています。

 まだコロナ禍前には及びませんが、2023年に入って航空各社の国際線が増便するなど、インバウンド復活の機運が高まります。

 外国人旅行客の激減で、このゲストハウスも2020年から営業を止めていましたが、2023年3月、ついに営業を再開しました。

グローカル名古屋ホステルのオーナー:
「街で外国人観光客が増えてきた感じがあったので、再開してみようかと。毎日楽しいです。前はこんな状況だったなって感じがします」

 賑わいが戻る中、新たな悩みも…。

グローカル名古屋ホステルのオーナー:
「こちら側がスタッフの数が少ない、足りてないので、1人1人の負担は大きくなっています」

 以前は5人いたスタッフがコロナ禍で離れ、現在は2人体制に。受け入れる客の数も、48人から24人に減らさざるを得ない状況だといいます。

グローカル名古屋ホステルのオーナー:
「できればスタッフの数も増やして、お客さんもさらに受け入れられるようにしていきたい」

 19日朝、チェックアウトしたアメリカ人のリチさん(20)に翻訳アプリを使いながら感想を聞きました。

リチさん:
「名古屋が大好きです。やりたいこと、見るものがたくさんあって、とても楽しい街でした」

 名古屋を離れる前にコンビニへ向かうと、梅のおにぎりや梅味のお菓子を購入しました。

リチさん:
「この味が好きなの」

 アメリカではなかなか手に入らず、気になっていたといいます。この後は東京観光に向かうそうです。