名古屋市熱田区の熱田神宮の目の前に2024年秋、新たに商業施設が開業します。

 名古屋鉄道の商業施設で、神宮前駅の西側、スーパーマーケットの「パレマルシェ神宮」が入居していた8階建てビルの跡地に整備される計画です。

 施設の造りは、日本の伝統建築のような木造平屋建てです。

【動画で見る】「おかげ横丁みたいに」と地元は期待…名古屋・熱田神宮隣に“木造平屋の商業施設” 約7千平方mに3棟計画

 およそ7000平方メートルの敷地に3棟建設する予定で、15軒ほどの飲食店などが軒を連ねるといいます。

 この計画には、熱田名物の「きよめ餅」など、地元で商売をする人たちからも期待する声があがっています。

きよめ餅総本家の後藤徳生取締役:
「伊勢神宮のおかげ横丁みたいになってほしいなと、皆さん結構期待しているという話なので、楽しみにしています」

居酒屋大ちゃんの大矢さん:
「熱田神宮と伊勢神宮は、一生かけて回りたいという旅行先の1つだったので」

 神宮の前にある商業施設といえば、伊勢神宮の内宮前にある「おかげ横丁」が人気です。三重を代表する一大観光スポットで、連日のように観光客が訪れています。

 しかし正午過ぎのお昼時、商業施設の開業予定地の北側に位置する商店街を歩いてみると、正午過ぎですが、ほとんどの店がシャッターをおろした状態で、観光客の姿もほとんどありませんでした。

参拝者:
「(周辺は)イオンとかぐらいしか僕は思いつかないですね。(お土産は)神宮のお守りくらいしか思いつかないです」

 周辺に観光スポットのイメージがない熱田神宮。しかし、そもそも熱田神宮は1900年以上の歴史を誇り、三種の神器の一つ「草薙剣」が祀られるなど、格式の高い神社です。

 コロナ禍前の2019年には、およそ740万人の観光客が訪れた東海地方屈指の観光名所で、その観光客の流れを周辺に広げることが課題になっていました。

 高層ビルではなく木造平屋建てを採用するなど、歴史ある熱田神宮とマッチしたデザインとなる新たな商業施設。熱田神宮周辺の街おこしの起爆剤になることが期待されます。

きよめ餅総本家の後藤徳生取締役:
「お昼に開く店がどんどんこれから増えていって、いろいろ連携していくような感じ、人が流れたりすると一番いいかなと思います」

居酒屋大ちゃんの大矢さん:
「外国の方ももちろん、日本人の方もいっぱい観光に来てくれている中で、おもてなしでお返ししていきたいと思っている。名鉄神宮前の再開発がきっかけづくりになるんじゃないかと思っています」