愛知県一宮市を中心とした尾州毛織物の魅力をPRしようと、東京ガールズコレクションとコラボして11日、ファッションショーが開かれました。

 尾州の魅力を“ロリィタ”服に取り入れたファッションが、脚光を浴びました。
 
 2023年11月11日、愛知県一宮市の真清田(ますみだ)神社で開かれたファッションショー。

 地元出身、車いすテニスの小田凱人(ときと)選手は、上質なブラックスーツ姿でランウェイに登場しました。

 世界に誇る「尾州」の毛織物を発信するため、東京ガールズコレクションとコラボしたイベントです。

 中でも会場を沸かせたのは、ロリィタファッションで登場した人気アイドルの「FRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)」。

 その様子を舞台裏で見守るのは、衣装を手掛けた地元出身のデザイナーです。

 ショコラさんは地元でロリィタ体験サロンも経営。中学生のころ好きだった雑誌のモデルをきっかけにロリィタの世界にはまって2年前、勤めていた会社を辞めて、サロンをオープンしました。

 地元の生地でロリィタ服を作ろうと「尾州ロリィタ」のプロデュースを開始。スーツの生地をメインに作る創業110年の織物工場と取引しています。

ショコラさん:
「(ロリィタは)どこに行ってもピンクのふりふりとかなので、“TPO”ってすごい言われるんですよ」

 カラフルなロリィタ服とは違い、TPOに合わせてフォーマルにも着られるシックな服が作りたい。その思いから質と色にこだわっています。

ショコラさん:
「持ち上げて曲げると、ツヤが出たときにいろんな色が出る」

葛利毛織工業の葛谷さん:
「ロリィタ服に使いたいと申し出があった時、大変驚いたんですが。スーツよりも服の立体感がよく出ていて、生地の価値がスーツよりも高まっているんじゃないかなと感じます」

 軽くて上質な生地をアピールするには、今回のショーがうってつけの場所。FRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)のメンバーも、ロリィタ服で歌って踊るのは初めてです。

FRUITS ZIPPERの真中まなさん:
「肌触りがすごくよくて、着ているのに着ていないみたいな感覚で、めちゃくちゃ動きやすいです」

 ショコラさんにとって初めての大舞台。多くの人に尾州の生地の可能性を伝えることができたようです。

北海道から来た男性:
「スーツの生地のカッコイイのがかわいいのに変わって、NEWかわいいなんじゃないかと思いました」

愛知県民の女性:
「普段尾州の服とか見ることがないので新鮮でした」

ショコラさん:
「日本中の方に尾州というものを知ってもらって、世界の方に『いい生地だね、尾州は』と言ってもらえたら本当に嬉しいなと思います」