21日、名古屋市中区のマンションで住人の42歳の男性の遺体が見つかった事件で、遺体は服を身に着けず、手を縛られ布をかけられていたことがわかりました。男性が発見された現場は異様な状況だったといいます。

 21日午後3時半過ぎ、名古屋市中区新栄のマンションで、住人の阿部光一さん(42)が死亡しているのが見つかりました。

 阿部さんと「連絡が取れない」と心配した遠方に住む姉が20日、行方不明届を提出したため、警察と消防が安否確認に訪れたところ、変わり果てた姿になった阿部さんを見つけたということです。

 現場の部屋の間取りは2LDKで、玄関から入るとダイニングキッチンがついた広いリビングがあり、その奥に寝室へとつながる扉があります。

【動画で見る】服着ていない状態で手を縛られ…名古屋の都心マンションで発見の男性遺体 “異様な現場の状況”が明らかに

 しかし、寝室に入るドアには目張りがされていたということです。

 警察官らが部屋に入ると、臭いなどが広がるのを防ぐためなのか、寝室へ入るドアには粘着テープで目張りがされていたといいます。

 テープを剥がして寝室の中に入ると、クローゼットの中で死亡している阿部さんが見つかりました。遺体は服を着ていない状態で手を縛られ、毛布のような布で包まれていたといいます。

 22日朝、阿部さんの勤務先とみられる名古屋・栄の店舗が入るビルでも、捜査員が出入りする様子が見られました。

 阿部さんは貴金属買取店の店長ですが、店は11月から休業しているということです。

 事件の前、同じビルで働く阿部さんの姿を見たという人は…。

同じビルで働く人:
「(店は)お1人だったと思います。他にあそこに出入りされているのは見たことがないので、あの方が店長さんなのかなと。ちゃんと(のぼりを)しまってから帰られていたので、あれが出ていなければお店は休みという感じだったと思います」

同じビルで働く別の人:
「ここ1カ月くらいはお見かけしていないような気はします」

 繁華街で貴金属の買取をしていた阿部さんの身に、何があったのでしょうか。

 警察は死体遺棄事件として捜査本部を設置するとともに、何者かが阿部さんを殺害し、遺体の発見を遅らせようと隠した可能性があるとみて、司法解剖をするなどして調べています。