ふるさと納税の赤字額が9億円を超えている三重県四日市市が、年収1000万円で採用したふるさと納税の戦略プロデューサーが、新たな一手を打ちました。

 ザ・ブルーハーツの名曲「TRAIN−TRAIN」を熱唱するのは、四日市市の森智広市長です。

森市長:
「四日市市ふるさと納税は大変厳しい状況ということで、今年度から大幅なテコ入れをしてまいりました」

 四日市市は11月28日、ふるさと納税をマスコミ向けにPRしました。市長がステージで歌っていたのも返礼品の1つです。

 ゴールデンボンバーなど、有名アーティストも駆け出しの頃に演奏したことがあるライブハウス「CLUB CHAOS(クラブ ケイオス)」。

【動画で見る】市長の熱唱でPR…ふるさと納税の赤字9億円超の四日市 年収1千万円で採用の戦略プロデューサーが新たな一手

 そのステージでプロが音響や照明などを整え、自身が熱唱する様子をプロモーションビデオにする返礼品です。

 2022年から返礼品として設定されましたが、これまで申し込みはありません。そこで市長の歌でプロモーションをと考えたのが、5月にふるさと納税の戦略プロデューサーに就任した日下幸一郎さんです。

日下さん:
「デモビデオがないので、デモビデオを撮らないとこういうのはなかなか難しいよなと思っていて、だったら市長にやってもらおうと」

 日下さんは9億円を超えるふるさと納税の赤字解消のため、市が年収1000万円の待遇で公募し、選ばれました。

森市長:
「気持ちよくて爽快な気分になりましたので、返礼品としては最高だと思います。プロデューサーが言うことを着実にやっていくことは大事だと思います」

 四日市市は日下プロデューサーの就任後、ポータルサイトのリニューアルや、新たな返礼品開拓など、ふるさと納税の改革を進めてきました。その影響もあり、26日までの寄付額は1億4千万円余りと、2022年の同じ時期に比べて3倍に増えました。

 市長の熱唱で、さらなる寄付額アップにつながるのでしょうか。

森市長:
「『栄光に向かって走っていきたい』という強い気持ちがありますね。とにかく走って走って、選ばれる返礼品、選ばれる街にしていきたい」

日下さん:
「あの(市長の)勢いのまま、どんどん返礼品を増やして、寄付額を伸ばして、選ばれる四日市市を目指すのみですね」