
眼の検査で覗き込むと気球が見える検査機器があります。数秒で絵にピントを自動的に合わせて視力などを測定するものですが、なぜこの絵が採用されているのでしょうか。
この検査機器を開発したのは、愛知県蒲郡市に本社がある、株式会社ニデックです。この会社によりますと、眼は遠くを見る時はリラックスし、近くを見るときは、ピント調整のため緊張します。
緊張すると、測定がうまくできないため、自然と遠くを見るリラックス状態に誘うために手前から伸びる道路の景色を採用し、視線が安定するように中心に目立つ気球を配置したということです。

この道路はアメリカ・アリゾナ州の「モニュメントバレー」の写真に、イラストの気球を合成したものです。
【動画で見る】眼の検査で機器覗き込むと見える『あの気球の絵』実は写真とイラストの合成画像だった 試作では飛行機の案も

試作では「飛行機」の案もありましたが、より目立つ気球を採用し、1990年から世界100か国以上で使われているということです。
子供用の検査機器には、熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」が採用されたものもあるそうです。

「冨田実アイクリニック銀座」の冨田実(みのる)院長は、現代はパソコンやスマホで目が休まる時間が非常に少ないため、半年から1年に1度は眼科で目の健康を確認することが望ましいと話しています。
2023年10月27日放送