自衛隊員は、災害時に炊き出しなどを行います。三重県津市の久居駐屯地で、その料理の腕を競う大会が開かれました。

 津市にある久居駐屯地近くの演習場で汗を流すのは、エプロン姿の隊員達です。この日は災害現場などに食事を振る舞う隊員が、料理の腕を競い合う「炊事競技会」が開かれました。炊事能力の向上をはかるのが狙いです。

 参加したのは久居駐屯地に所属する普通科連隊の6つの中隊で、2時間半で1個中隊あたり70人分の食事を作り、味や調理の手際、衛生管理などが審査され、得点で競います。

【動画で見る】自衛隊員が“料理の腕”競う…陸上自衛隊の演習場で『炊事競技会』6つの中隊の味や調理の手際などを審査

陸上自衛隊久居駐屯地の広報室長:
「訓練しておりましたレンジャー隊員が無事12月4日に終了しまして、それを祝うための『お祝い膳』」

 食べるのは、およそ3カ月のレンジャー訓練を終えたばかりの隊員ら23人です。

レンジャー隊員:
「訓練はもうすごく疲弊していて、食事も食べられない状態だった」

 ストレスで体重を9キロ落とす隊員もいたほどだといいます。

 訓練終了を祝いつつ、疲労回復にも良いメニューを作らなければなりません。

第2中隊の隊員:
「から揚げです。疲れがたまっていると思うので、ニンニクとショウガ多めで、スタミナをつけたいと思っています」

 隊員たちが使う車は、調理になくてはならない「野外炊具1号」です。一度に最大200人分のごはんやおかずが45分で調理できます。

 こうして出来上がった6チームのメニューは、カレーに唐揚げ、牛丼など、疲労回復を願い栄養バランスも考えて作られていました。そして、心が和む甘いデザートまであり、疲れた体でも食欲をそそる工夫がされていました。

 レンジャー隊員のほか、連隊長などが食事を審査します。

レンジャー隊員:
「特にカレーです。肉がめちゃくちゃやわらかくてジューシーで、とてもおいしかったです」

別のレンジャー隊員:
「疲れた体にぴったりの味で、もっと量があればよかったですけど、味はすごくおいしくて」

 2024年2月に2回目の競技会が開かれ、その集計後に結果が発表されるということです。