名古屋駅近くのカラオケ店で女性が刺され死亡した事件で、逮捕された25歳の男が、別の女性も「風呂に沈めた」と説明し、女性の遺体が見つかったことが分かりました。

 26日午前11時すぎ、名古屋市中村区名駅4丁目のビルから、警察に「人を殺してしまった」と通報がありました。

 現場はビルの中に入るカラオケ店で、警察官が駆けつけると、血まみれになった7階の1室に、女性が血を流して倒れていました。

 女性は20代ぐらいで、捜査関係者によると、胸には包丁が刺さったままだったということです。病院に運ばれたものの、およそ1時間後に死亡が確認されました。

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 当時同じ店にいた客は、現場の緊迫した様子を次のように振り返りました。

同じフロアにいた客:
「(ドリンクバーに)ドリンクを取りに行ったときに心臓マッサージしているのが反射的に見えて本当にヤバいなって。帰る時に(通路に)血がドバドバっていうか」

当時カラオケ店にいた客:
「(店員から)『通報があったから出ないで』って言われて、(店に)警察の人たちが着いてから大きい声とかが聞こえたりしたんですけど男の人の」

 女性とともに現場にいたのは、自ら警察に通報した住所・職業不詳の自称・曾我春暉容疑者(25)で、殺人未遂の現行犯で逮捕されました。

 曾我容疑者は調べに対し、容疑を認める趣旨の供述をしているということです。

 しかし、事件はこれだけで終わりませんでした。曾我容疑者は警察官に対し、「同居する女性も風呂場に沈めた」と説明をしたといいます。

 場所は、名古屋駅近くのカラオケ店から2キロほど離れた、名古屋市中区大須のマンションです。

 曾我容疑者の説明から、警察が自宅とみられるこのマンションの一室を確認したところ、別の女性が浴室で死亡していました。

 女性の年齢は30代くらいで、浴槽の中に裸で横たわっていたということです。

 同じフロアに住む住人は、曾我容疑者とみられる人物が女性と一緒にいるところを見たことがあるといいます。

同じフロアに住む女性:
「会うとね、あの部屋から出てくると背の高いすらっとした男の人が、その人は挨拶するんですけど女の人はいつもあんまり顔を見ないです。愛想はいい、男の人は」

 警察は、曾我容疑者が、女性の死亡に関与した殺人・死体遺棄事件の可能性もあるとみて捜査を開始。

 カラオケ店とマンション、2つの場所で死亡した2人の女性と曾我容疑者は一体どういった関係だったのか、警察が捜査を進めています。