名古屋駅近くのカラオケ店で26日、女性が刺され死亡した事件で、逮捕された男が住むマンションから別の女性の遺体も発見されました。死亡した2人の女性と男との関係性が、少しずつ明らかになってきました。

 名古屋市中村区名駅4丁目のカラオケ店で26日、20歳の女性が包丁で刺され死亡しました。

 女性は胸を2か所刺され、警察が駆け付けた際、その胸には包丁が刺さったままでした。腕などにも複数の刺し傷があり、強い殺意をもって襲われたとみられています。

 殺人未遂の現行犯で逮捕されたのは、曽我春暉容疑者(25)です。

【動画で見る】知人「闇を感じる人」カラオケ店で女性が刺された事件で逮捕の25歳男 分かってきた2人の死亡女性との関係性

 曽我容疑者は犯行後、「人を殺してしまった」などと自ら警察に通報していたほか、「同居する女性も風呂場に沈めて殺した」とも説明していたといいます。

 警察が、自宅とみられる名古屋市中区大須のマンションを捜索すると、部屋の浴槽から30歳の女性を遺体で発見しました。

 捜査関係者によると、自らを「女性向け風俗店の従業員」と説明しているという曽我容疑者。

 死亡した2人の女性との詳しい関係は分かっていませんが、取材を進めると、マンションで死亡していた女性と曽我容疑者との関係が次第に明らかになってきました。

 警察によると、浴槽で死亡していたのは職業不詳の長野汐里さん(30)で、司法解剖の結果、溺死とみられることがわかりました。

 曽我容疑者と長野さんは、この部屋で3年ほど前から同居していたということです。

 さらに、事件前日のクリスマスの夕方、曽我容疑者と長野さんが2人でマンションに出入りする様子が近くの防犯カメラに映っていたことも、捜査関係者への取材で新たにわかりました。

 2人の知人だという男性は、事件前の2人の間に不穏な様子を感じていたといいます。

Q.2人の関係性は?
2人を知る男性:
「付き合っているみたいでした、途中からは。2人が付き合い出してから、徐々にお互いが依存しあって、『死ぬ』『死なない』みたいな話をしながらケンカしている。徐々に元気がなくなっていくような」

 曽我容疑者については…。

2人を知る男性:
「ぱっと見は明るくて良い人なんですけど、優しくて。ふとした瞬間に闇を感じるというか、目が笑っていない瞬間が多々あった印象ですね」

 カラオケ店で死亡した20歳の女性は、店に曽我容疑者と2人で訪れていたことがわかっています。

 曽我容疑者と2人の女性との間にいったい何があったのか…。警察は28日、曽我容疑者の身柄をカラオケ店の事件での殺人容疑で送検し、詳しい経緯を調べる方針です。