“99のセクハラ行為”認定…「心が折れた」岐南町長が辞職願を提出 町民は「全国に名前広がり恥ずかしい」
「頭をポンポンする」など99のセクハラ行為などが認定された岐阜県岐南町の小島町長が29日、辞職届を提出しました。辞任の決め手について「これ以上町民に迷惑をかけられない」などと話しています。
29日、岐阜県岐南町の小島英雄町長は、辞職届を提出しました。
小島英雄町長(29日):
「いろんなことがありましたが、これで終止符。終わりよければ全てよしと言いますが、真逆になってしまったので、ちょっと自分自身が不甲斐ないと思っています」
第三者委員会の調査報告書では、「尻を触る」「抱きつく」「頭をポンポンする」など、多数の女性職員に対する少なくとも99のセクハラ行為などが認定され、「即時の辞職以外の選択肢はない」と指摘されていました。
しかし、小島町長は28日の会見で、一部の行為は認めたものの、報告書については中立性を欠いていると批判しました。
小島英雄町長(28日):
「今回の調査委員会の報告書は、中立性を欠いていたと思います」
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自身の進退についても、“5月末まで”と、即時の辞職については否定していました。
小島英雄町長(28日):
「もう少し期間をもって、5月末までには辞めたいと思っております」
ところが、28日午後6時過ぎ、急転直下の辞職表明となります。会見からわずか3時間後に「心が折れた」と語りました。
小島英雄町長(28日午後6時過ぎ):
「3月5日に辞めるわ。辞める。色んな人から電話をもらって、心が折れた。それだけのこと。もう本当にガッツがなくなった。本当に疲れました、心身ともに。自分のしでかしたことやで、仕方がないと言われれば仕方がないけども、やっぱり心折れるよ。もう議会には出ない」
一夜明けた29日、辞任の決め手について直撃しました。
小島英雄町長(29日):
「不信任案を出すと解散するで、これ以上町民に迷惑をかけられないということで。町のお金を使って選挙するなら、自分が早く身を引いた方がいいかなという心境です」
不信任決議が可決されたら、町議会を解散するつもりだったと話しました。
Q.奥さまに辞職を伝えた時は?
小島英雄町長(29日):
「分かっていたみたいな感じだったもんで。家族のことを言われると、ちょっとあれですなぁ…。家族で耐えてきたと思います。『ご苦労さまでした』と言ってくれました」
と、うっすら涙を浮かべました。
小島町長は29日午前9時半ごろ、町長室につくと、辞職届に名前を記入しました。
そして、町議会議長に提出し、受理されました。
小島英雄町長(29日):
「24年間のことが、あっという間に走馬灯のようにパパッときました。これを引きずってはいけない。町民の皆さんに多大な迷惑をかけた。最後はこういう風になりましたけども、本当に皆さんには感謝しかありません。(今後は)政治に関わることはないと思います。家族と共に過ごしたい」
町民への感謝を口にし、今後は政治に関わらないと話す小島町長。全国を騒がせた辞任劇に、岐南町民は…。
70代の岐南町民:
「こんなに騒がれて、もっとさっさと決着つけて辞めればよかったのにね」
30代の岐南町民:
「こんなことで全国的に話題になって、有名になったことが本当に恥ずかしくて。ただただ悲しいなと思う限りです」
3月1日に開かれる議会で同意が得られれば、3月5日付で辞職が決まります。
小島英雄町長(29日):
「職員に対しても、迷惑をかけた職員に対しては申し訳ないし、一生懸命頑張ってくれた職員に対しては感謝しかありません」
職務は副町長がしばらく代行することになり、4月中に町長選挙が行われる見通しです。