愛知県の県議会議員が、県立高校の卒業生への祝辞で「コロナはねつ造」「単なる風邪」などと主張し、批判の声も上がっています。

 春日井市の県立高校の卒業生と保護者に配られた式次第で、掲載された祝辞の中にコロナをめぐる自らの主張で埋め尽くされたものがあり、物議を醸しています。

<末永啓県議の祝辞の一部>
「コロナは当初からただの風邪」
「コロナはねつ造されていた」

【動画で見る】「コロナはねつ造 ただの風邪」高校の卒業式での県議からの祝辞が物議 卒業生「お祝いじゃない」と困惑も

 祝辞を書いたのは、地元・春日井市選出の末永啓県議会議員(38)です。新型コロナワクチンの接種に異論を唱え、2023年春に初当選しました。

末永啓県議(2月29日):
「杓子定規なメッセージを皆さん書かれてたので。目の前に卒業生の方がいた時に、何を今伝えるかなと思ったら、この文書になったということです」

 あくまで“卒業生に伝えたいこと”を書いたということです。

末永啓県議(2月29日):
「若者たちにとっての4年間というのが、コロナワクチン騒動で台無しになってしまったじゃないですか。今回の卒業が本当におめでとうと心の底から言えるのかと。自分で情報を見極める目、本質を見極める目を持っていただきたいということなんです」

 祝辞を依頼した春日井市の県立高校の校長会は、「政治的な関与になってしまうため、修正依頼はしなかった」としたうえで、「子どもたちが正しいという思うものを判断できるようになってほしい、そういう教育という思いもある」としています。

 3月1日に末永議員の「お祝いの言葉」を受け取った卒業生は…。

卒業生A:
「お祝いという感じではない。卒業という感じはしないかもしれないです。難しいです」

卒業生B:
「お祝いの言葉より、コロナのことが入ってきた。いろいろ思い出したなって思いました」

卒業生C:
「コロナのことじゃなくてお祝いのことを書いてくれたら、もっと嬉しかったと思います」

 そして保護者からも…。

保護者A:
「この場には合わないのかなと思いますけど。この方がずっとこういうことを主張されていたのは知っているので、この方らしいなとは思いますけど」

保護者B:
「難しいですけど、これを高校3年生がどう受け止めるかというのは、難しいんじゃないのかなという気もしますけどね」