
2005年に開催された「愛・地球博」。閉幕後、一部のモニュメントや展示品は会場を離れ、各地へと移設されました。あの印象的な展示はいまどこにあるのか。街の声を手がかりに“愛知万博のその後”を取材します。
■スペイン館のブロック壁はどこへ
2025年に開催され、盛況のうちに幕を閉じた「大阪・関西万博」。その20年前、愛知県で開かれた「愛・地球博」は、125の国と地域が参加し、2000万人以上が来場するなど、大きな話題となりました。
そんな「愛・地球博」の一部のモニュメントや展示物は、閉幕後どこへ行ったのでしょうか。まずは、印象に残っている展示を街の人に聞きました。
女性:
「スペイン館の六角形の壁が印象に残っている」
別の女性:
「スペイン館の壁がかわいかった。みんな写真を撮っていた。カフェとかに移設されていたら行きたい」
【動画で見る】20年前も熱狂のなか閉幕…愛・地球博“数々のレガシー”の現在 グローバルループを走ったトラムは今も現役だった

多くの人が挙げたのが、スペイン館の外壁です。スペインの土で作られた、六角形の陶器ブロックが特徴でした。すると、こんな情報も。
女性:
「名東区にブロックの一部が…どこかのお店」
男性:
「本郷駅の前で見た」
そこで、地下鉄・本郷駅へ向かうと、駅前のスペイン料理店で早速発見。
スペイン料理「ダリ」のシェフ・ペドロさん:
「愛・地球博でスペイン館を作るとき、工事関係者が店によく来ていて、閉幕後にもらいました。それから人気です」
■記念館で調査
さらに街で話を聞くと、こんな声も。
女性:
「愛・地球博の跡地に『記念館』がある。そこに行けば何かわかるかも」

そこで向かったのが、モリコロパークにある「愛・地球博記念館」。当時の会場の様子が、写真やパネルで紹介されています。館内には、展示物の移設先が記されたパネルがありました。

会場内を走っていた「グローバル・トラム」は、山口県岩国市の錦川鉄道で観光用トロッコとして運行されています。風で音を奏でるアート「風の音具」は、豊田市の名古屋市稲武野外教育センターへ、利用者100万人突破を記念して移設されました。

カナダ館のメイプルリーフのモニュメントは、刈谷市のミササガパークへ。アメリカ館のライト兄弟のグライダーレプリカは、中部国際空港のスカイデッキで展示されています。

さらに、ギリシャ館のデメテル女神のレリーフは稲沢市立中央図書館、カンボジア館のアンコール・ワットのミニチュアは、幸田町中央公民館へ、それぞれ移設されていることが確認できました。
■イタリア館のホワイトチョコのフィアット500はどこへ
さらに、記念館の秋元健史さんからこんな情報が。
秋元さん:
「イタリア館のチョコの自動車は、瀬戸の倉庫で眠っている」

イタリア館で展示されていた、ボディー全面にホワイトチョコレートがコーティングされたチンクエチェント(フィアット500)。所有しているという博物館の館長を訪ねるため、瀬戸市へ向かいました。
チンクエチェント博物館の深津浩之さん:
「ここは博物館の工場と倉庫です。ヘーゼルナッツを使った、本物のホワイトチョコレートです」

ちなみに、館長が舐めてみたところ、甘くはなかったといいます。
館長:
「もともとイタリア館の代表と知り合いで譲り受けました」
愛知万博の記憶は、会場を離れた今も各地で人々に親しまれています。
2025年12月23日放送