コロナ禍受け「お金生み出せる仕事を」寿司店の女将が50歳で“司法試験合格” 家事・育児と両立した独自の勉強法

寿司店の女将として店を支えながら、50歳で司法試験に合格した畠伸子さん。コロナ禍で経営が揺らぐ中、家族に支えられ挑戦を決意しました。家事・育児と両立した独自の勉強法と、夢をかなえた軌跡に迫ります。
■50歳で司法試験に合格
愛知県美浜町にある、新鮮な海の幸が人気の創業91年の老舗「ゆたか寿し」。
常連客:
「すごくおいしい」
畠伸子さん(50)は、寿司を握る以外の仕事をテキパキとこなす店の女将です。4人の子どもの母親でもある伸子さんは、店を切り盛りしながら、国家試験の最難関ともいわれる司法試験に50歳で合格しました。
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神戸市出身の伸子さんは、美浜町にある日本福祉大学を卒業後、すぐに大将・信敬さんと結婚。女将として働きながら、母として家庭も支えてきました。
司法試験に挑戦するきっかけは6年前。新型コロナの影響で店の経営が厳しくなったことでした。

伸子さん:
「店をたたむわけにはいかない。私が何かお金を生み出せる仕事をしたい。もともと小学生の頃の夢は弁護士だったんです」
■家事・育児と両立した独自の勉強法
挑戦を決めたのは、45歳のとき。当時はワンオペに近い子育てに加え、義父の介護も担っていました。独学で司法試験の受験資格を得る「予備試験」合格を目指します。

伸子さん:
「朝5時起きでした。大事なのは、顔も洗わずに勉強すること」
寿司店の女将をしながら猛勉強。徹底したのは、スキマ時間の有効活用でした。
伸子さん:
「ポケットにメモをたくさん入れていた。お客さんが注文を迷っているほんの一瞬でも、1つでも2つでも覚えるようにしていました」

大将・信敬さん:
「いつもどこかで勉強をしている。僕を含めて従業員みんなで支え合ってきました」
■支えた家族とこれからの夢
さらに背中を押したのは、当時アメリカ留学中だった長女の百花さんです。
長女・百花さん:
「アメリカでは40代、50代で新しい学問を学んで、第2の人生を歩む人が多くいたので。母にそれを伝えました」

しかし、予備試験の壁は高く、2年連続不合格でした。そこで48歳のとき、名古屋大学の法科大学院に入学します。そして去年。
伸子さん:
「私より家族が喜んでくれました。小6の息子と大学生の娘がお花も買って、ケーキを作って待っていてくれた」

勉強を始めてからおよそ5年。50歳でついに司法試験に合格しました。今後も寿司店の女将は続けていくといいます。
伸子さん:
「おいしいお寿司で喜んでもらえる仕事にも誇りをもっています。この町の人たちに愛される弁護士になりたいです」
寿司店の女将と弁護士という2つの道を歩みながら、伸子さんの新たな人生が始まります。
2026年3月30日放送

