ラーメンとたい焼きが名物…半世紀にわたり地域に愛される老舗食堂 77歳女将が守る手作りの味と温かな接客


 三重県四日市市の「おかめ堂」は、ラーメンとたい焼きが名物の老舗食事処。77歳の女将が守る手作りの味と温かな接客で、半世紀にわたり地域の人々に愛されています。

■地域に愛される老舗食事処

 三重県四日市市の「おかめ堂」は、昔ながらの焼きそばやお好み焼きなど、10種類以上のメニューが並ぶ地域に密着した食事処です。

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客:
「屋台のラーメンのような味」

別の客:
「しょうゆ味で好きです」

名物は、昭和にタイムスリップしたような「ラーメン」(700円)。鶏ガラなどからとったスープに、自家製のチャーシューを合わせた一杯です。

客:
「子どもがスープを水筒に入れて持ち帰りたいって言うくらいおいしい」

さらに、自家製の粒あんを使った「たい焼き」(200円)も人気です。

店を切り盛りするのは、店主の石川淑子さん(77)。手作りの味と温かな接客で、店は半世紀にわたり愛されてきました。

石川さん:
「お客さんとの毎日の出会いが楽しい。幸せを届けたいという気持ち」

■ラーメンへのこだわり

 午前6時。石川さんの一日はスープの仕込みから始まります。鶏ガラと豚ガラを一度茹でて丁寧にアクを取り、寸胴鍋でじっくり煮込みます。

同時に仕込むのがチャーシュー。糸で巻いた国産豚バラ肉をスープの寸胴鍋へ。10分ほど火にかけることで、余分な脂が落ちてチャーシューの旨みが染み出るといいます。

仕上げに40年以上継ぎ足してきた秘伝のタレで15分ほど煮込んで、一晩寝かせれば完成。この味の虜になっている常連客も多いといいます。

石川さん:
「これで満足というのはない。もっとおいしくなるんじゃないかって。ラーメンに命をかけている感じ」

合わせるのは中太ストレート麺。あっさりしながらもコク深い、石川さん自慢の一杯です。

石川さん:
「小学生のときの作文に『ラーメン屋さんになりたい』って。当時は街で35円のラーメンが食べられたのがうれしかった」

■日本中にたいやきブームを起こした「およげ!たいやきくん」

 午前9時からは、たい焼きに使うあんこ作り。北海道産の小豆を一晩浸し、2時間かけて炊き上げます。水あめは使わず、やさしい甘さに仕上げています。

石川さん:
「昔のお母さんが作ったような甘さ控えめのあんこ」

実は石川さんの夫の実家は甘納豆店。その技術を受け継いだ自家製あんこが強みです。

昭和50年、たい焼き店としてスタートしたおかめ堂。当時ヒットした「およげ!たいやきくん」の影響もあり、飛ぶように売れたといいます。

石川さん:
「たいやきくんの歌がヒットしてラッキーでした。神様がついているかと思いました」

そして昭和57年、「ラーメンを作りたい」という小学生からの夢も叶えました。

■ふるさとのような一杯が愛される店

 午前11時の開店と同時に、次々と客が訪れます。

客:
「昔ながらの中華そばで、麺がもちもち」

別の客:
「焼豚がおいしい」

常連客の中には、転勤前に最後の一杯を食べに来る人の姿も。スープまで飲み干し、名残を惜しみます。

忙しいときは、長年の付き合いのお隣さんが助っ人にきてくれます。

お隣さん:
「忙しくなると、突然ピンポンが鳴ってお手伝いに呼ばれるのです」

石川さん:
「ベル1つで来てくれるから助かる」

地域に支えられながら続いてきたおかめ堂。気づけば開店から半世紀が過ぎました。

石川さん:
「毎日が楽しい。苦になったことはない。80歳を過ぎても、名物おばあさんとして頑張りたい」

世代を超えて愛される店には、ふるさとのような一杯があります。

2026年4月16日放送

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