値下がりが加速か…“コメ余り”の中で新米の出荷スタート 物価高に苦しむ農家は戸惑いも「継続していけない」

早くも今年の「新米」の出荷が始まりました。「令和の米騒動」から2年、気になる新米の価格はどうなるのでしょうか?
■「コメ余り」で…新米も5キロ2000円台に
愛知県有数の早場米の産地・弥富市のJAあいち海部では8月10日、県内で最も早い新米として「あきたこまち」270トン余りが出荷されました。
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JAあいち経済連の担当者:
「春先から天候にも恵まれ順調に育ってきた。昨年と比べるとお米の不足感はないので、価格も安定すると予測される」
出荷された新米は12日以降、スーパーなどに並ぶといいますが、気になる価格はどうなるのでしょうか。
名古屋市緑区のウオダイプラス鹿山店では、三重県産のコシヒカリが5キロ2915円で売られています。
30種類ほどのコメが並ぶこの店では、ここ1か月で5キロあたりおよそ500円値下がりしました。銘柄米が2000円台になるのはおよそ2年ぶりですが、理由はコメ余りです。

ウオダイプラス販売部の牧野部長:
「問屋さんの話を聞くと、新米を倉庫に入れる分は開けなきゃいけないので、古米を売りさばく状態になっている。毎週のように、値段が下がった見積もりが送られてくる」
すでに新米の仕入れについての商談も進んでいますが、牧野部長は去年産のコメが売り切れていない中、新米の流通が始まると値下がりがさらに加速すると見ています。
ウオダイプラス販売部の牧野部長:
「新米がまず2000円台で販売されますので、古米もたくさんあるので古米も安くなる、さらに新米も売れなくて新米も安くなる」
この店では、客が求める新米に切り替えたうえで、今後さらに去年産のコメが安く出回れば、特売の商品にすることを計画しています。
■農薬・肥料も値上がり…農家は困惑
“令和の米騒動”から2年、消費者にはありがたいコメの値下がりですが、農家からは戸惑いの声も上がります。
米農家の古江さん:
「消費者さんからすると手に取りやすい価格になっていると思いますが、こちらとしては(コメ作りを)継続していくには、いっぱいいっぱいになってくると思っています」

物価高に苦しむのは農家も同じです。円安などを受けて1.5倍ほどに値上がりした農薬や肥料のほか、人件費なども上昇し、毎年、生産コストは上がる一方です。
米農家の古江さん:
「今までの価格よりもちょっと高くなってもらわないと、継続していけない部分はあると思います。米価は毎年、在庫の関係で上がり下がりがあるんですけど、ある一定のところで安定した価格で進んでもらえると、経営はしやすいかなと思います」
■「コメ騒動」はひと段落!?
2026年のスーパーでのコメの販売価格は、年末年始の最高値5キロ4416円から、最新の集計では3198円まで値下がりしています。

コメの値段が上がり始め、「令和の米騒動」と言われ始めたのがちょうど2年前くらいですが、当時の価格は2490円でした。(2024年7月29日~8月4日)
また、帝国データバンクが10日発表した、食材の価格と光熱費を独自に計算して求めた「カレーライス物価」は、1食351円(6月平均)と、前の月から過去最大となる10円値下がりしました。
コメの値下がりが大きいものの、鶏肉の値上がりが落ちついてきたことや、タマネギなど野菜の入荷が安定していることなど、具材も安くなっているということです。

