畑を覆う黒いシートが“紙製”に ポリ製よりも暑さに強く ナフサショックきっかけに農業高校でも導入

年々厳しさを増す暑さは、農作物の生育にも大きな影響を与えています。そんな中、注目されているのがポリエチレン製ではなく、土に還る紙製のマルチシート。背景には中東情勢の影響もあるようです。
愛知県の半田農業高校の教師と生徒たち。ブロッコリーや白菜などを植える授業で畑に一生懸命敷いていたのは、見慣れた黒いシートではなく、「紙製」のシートです。
高校3年生:
「1回目の時は扱い方が分からなくてビリビリになっちゃって。今回はきれいに破れずにいけた」

王子エフテックスが開発した紙製のシート「OJIサステナマルチ」。従来の黒いポリエチレン製のシートと比べて、何がよいのでしょうのか?
高校3年生:
「『黒マルチ』より中に熱を持たない。蒸発してくれるので、ちょっとだけ涼しい」
そもそも、畑を覆うシートは「マルチシート」と呼ばれ、雑草が生えるのを抑えるなどの目的があります。
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しかし、従来型・ポリエチレン製の「黒マルチ」では、真夏などにはシート自体が日光を吸収し熱がこもってしまい、不作につながることもあります。
一方、「紙製マルチ」では、土に含まれる水分を蒸発させ、その気化熱で地面の温度を下げることができ、雨が降るとその効果はさらに増すといいます。

黒田先生:
「紙マルチの下の土を触ると、黒マルチよりも圧倒的に冷たいです。肌で分かるくらい温度差を感じる」
その温度差は最大で「5度」とも!「酷暑日」や「猛暑日」が続く昨今の夏でも、さまざまな作物を育てられるようになることが期待されます。さらに…。
高校3年生:
「分解してくれるので、放置しておいていい。回収しなくていいから作業が減る」
紙製のマルチは、ポリ製と違って微生物によって分解され土に還るため、回収の手間が省けるといいます。

一方で、「紙」ならではの、破れやすいという課題も残されています。
黒田先生:
「最初は難しかったと思うんですけど、1回目よりきれいに紙マルチも貼れていると思う」
さらに、導入の背景にはこんな事情も…。
黒田先生:
「4月のナフサショックで石油製品が買えないとなった時に、紙マルチという新しい良いものがあるから、使えるならそっちの方がいいよねと導入してみたので」
王子コンテナー名古屋工場の山口健一さん:
「サステナ製品ということで、今後先々に向けて、地温の変動、地球にやさしい製品で、これからの農業を担っていく世代の方に、今後の先々の手助けになれば」

