売上は5年で6倍に…老舗和菓子店が“3代目の夢”カフェで劇的変化 貫かれる固い信念「栗の量は絶対に負けない」

岐阜県中津川市に、栗を惜しみなく使ったモンブランやパフェが人気のカフェがあります。老舗和菓子店の3代目が新たなアイデアで挑み、売上は5年で6倍に。親子で育てる栗の新名物に迫ります。
■老舗和菓子店自慢の栗きんとん
岐阜県中津川市にある「和菓子処 一茶堂」。看板商品は、中津川の秋の味覚「栗きんとん」(300円)です。
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店を切り盛りするのは、2代目の田口哲也さん(65)と、息子の温基さん(33)です。
仕込みは、まだ薄暗い午前6時前から始まります。使う栗は、1日およそ100キロ。厳選した国産の栗を、40分ほど蒸し上げます。
哲也さん:
「新栗が出てくると、 一年の中で一番の繁忙期。戦闘態勢みたいな感じです」

蒸した栗を機械で半分に切り、中身を取り出したら、一つずつ渋皮を取り除いていきます。
温基さん:
「栗の渋皮は口に残るので。量も多いですが、一つずつ手作業でやらないと」
哲也さん:
「これは、栗菓子の命なのでおろそかにできません」
渋皮が残ると、味も食感も損なわれてしまうため、欠かせない作業です。
さらに、大きな粒を残すため、裏ごしをせずに炊き上げるのがポイント。栗の粒々感を楽しめるのが、一茶堂の最大の特徴です。
最後に、一つずつ茶巾で絞れば、やさしい甘みと栗の粒々感を楽しめる栗きんとんの完成です。
もう一つの看板商品は、餅に栗粉をたっぷり振りかけた「栗粉餅」(1400円)です。

温基さん:
「栗でお腹を満たしてもらおうと、たくさんかけています」
客:
「栗がたっぷりかかっていて、餅もやわらかくておいしいです」
つきたてのやわらかい餅をちぎり、まんべんなく栗粉をまぶした人気商品です。
■古い倉庫を栗カフェに改装
そんな温基さんには、カフェをオープンさせるという夢がありました。
そこで、古い倉庫を改装。一茶堂の隣に、カフェ「栗cafe ISSADO」を開きました。

メニューづくりにも、温基さんの信念が反映されています。
温基さん:
「ほかの店と同じことをやっていたらダメ。栗の量だけ絶対に負けない。お客さんにはうちの栗でお腹を満たしてもらいたい」
看板メニューは「栗修行(ミニ栗粉ソフト・ドリンク付き)」(2750円)。父・哲也さんが主導して作る、粒々感が自慢の栗きんとんの餡を使用。機械にセットして、栗のタルトの上にたっぷり盛り付けた一品です。

さらに、ソフトクリームの上に栗粉餅をのせたパフェも人気です。
客:
「モンブランの宝石です」
別の客:
「甘みも香りも栗。濃厚で栗そのものです」

この日も、駐車場には次々と車がやってきます。開店からわずか1時間で、長い行列ができました。
客:
「びっくりしました。これだけ混んでいるとちょっとしたアトラクションですね」
別の客:
「三重からです。3時間くらいかかりました」
カフェの盛況ぶりが気になるようで、父の哲也さんが様子を見にやってきました。
哲也さん:
「100人はいますね。カフェのお客さんが、帰りに一茶堂の方にも寄ってくれて、こちらもかなり増えています」

カフェで栗スイーツを楽しんだあと、隣の一茶堂で和菓子を買う。そんな流れが、観光コースにもなっています。
温基さん:
「この5年で、売上が6倍まで増えました」
哲也さん:
「最初の一歩を踏み出すのがやはり大変。今から思うと本当に成功。これだけお客さんに来ていただけるとは思っていなかったです」
父が丁寧な仕事で作り上げた栗菓子。その魅力をより多くの人に届けたいと奮闘する息子。2つのお店は、今、中津川の名物になっています。
2026年10月8日放送

