3月14日(木)更新

伊東孝明さん(草川 一夫役)

――どんな厄介な案件でも、完璧に調査する草川。事務所を支える縁の下の力持ちであり、時折、超人的な活躍を見せる彼を演じている伊東さんに、撮影現場のようすなどを語ってもらいました。

『まさか結婚していたとは(笑)』

 撮影に入る前、草川の人物像を知るために、監督との打ち合わせでいろいろ聞いたんです。切れ者かどうかと言えば切れ者であり、誠実か不誠実かと言えば誠実だ、と。さらに陰か陽かと言えば陽だとも。そんなところから、さくら所長や修習生のみんなのことをさまざまな面でサポートしつつ、仕事を実直にこなす男として草川のキャラクターを固めていきました。

 実は、草川に関して驚いたことがあって、豆腐屋のエピソードが出たとき、「うちの女房が…」というセリフがサラっと出てきたんです。そこで、「あ、草川って結婚しているんだ」となりまして(笑)。僕の中で草川って結婚しているイメージではなく、ほぼ9割方独身だと思っていたんですね。だから衣装も決してスマートでなく、ちょっと野暮ったい感じにしました。ただインパクトは出したいから明るめのチョッキ、あくまでベストでなく(笑)、チョッキを着ることにしたんです。結婚している、という要素が加わったことで、僕の中で草川というキャラクターがより鮮明になり、カチッとピースがはまった気がしました。この作品の登場人物って、夏希さんが久保田先生と結婚するまで、独身かバツイチばかりで既婚者がいなかったんです。そういう意味でも、草川って稀有な存在だな、なんて思いましたね(笑)。

 草川ほどの有能な人材なら、どんな企業からも引く手あまたですよね。役を作る上で草川の過去を考えたんですけど、ブライダルフェアの参加者を割り出すなんて場面もありましたが、普通はそんなことができるわけがない。じゃあ、そんな不可能をどうやって可能にしたかと言えば、各方面に相当なコネクションを持ち、優秀な情報屋などとも顔見知りである職業に就いていたんじゃないかと(笑)。彼はいつも柔和な表情を見せますが、それも人の懐に入るための、草川なりの処世術かもしれませんよ。大人気の豆腐を入手できなかったとき、「何としても手に入れます。そうじゃないと私の気が済みませんから」と珍しく心情を吐露してましたが、きっと仕事に対するプライドも人一倍なんでしょうね。

『みんなで支え合う現場に』

 撮影に入る前、スタッフキャスト一同が集まる顔合わせという機会があり、そこで白石(美帆)さんと(山口)馬木也くんが挨拶で、「とにかくチームワークの良い現場にしたいです」と語っていたんですけど、実際そうなって、撮影に来るのが毎回楽しみでした。作品の設定もあるのかもしれないんですけど、いただいた台本を読むと、修習生じゃなく弁護士の誰かが言ったほうが説得力あるとか、本来は修習生の誰かのセリフなんだけど草川が言ったほうがリアリティが増す、とか感じることがときにあったんです。ちょっとでも引っかかったときはみんなで話し合い、そこから監督に相談してセリフのアレンジをしたこともありました。キャストの中では連ドラ初主演の白石さんが特に大変だったから、みんなで彼女を支えたい、という意識が自然とあったと思います。そういう意味でも良い現場ですね。

 白石さんにしろ、(中村)玉緒さんにしろ、今回は共演者の方々の誰もが、セリフがぼう大でした。と言いつつ、草川もよどみなく調査した事実をマシンガントークのごとく、スラスラ話さなければいけないことが多くて。説明セリフはそこに感情を込められないから、インプットするのが大変なんです。草川はさくら所長とのやりとりも多く、僕が長いセリフを言いつつ、玉緒さんが「ええ」とか「それで?」とか短い言葉をときどきはさむ、というパターンでしたが、玉緒さんは「自分のセリフを入れるタイミングを間違えてNGになったら伊東さんに申し訳ない!そういう場面のほうが自分が長セリフの場面より怖いんです…」とおっしゃってました(笑)。

『僕は調査員向きではないです』

 今回は優秀な調査員という設定ですが、僕は多分、こういう職業は向いてないと思います。機械が…、いやパソコンが苦手なんです。こうしてパソコンのことを“機械”と言ってしまう時点でダメですよね(笑)。今はスマホがあって、ちょっとした調べ物ならすぐできますけど、それだってもしかしたら私は辞書や事典を調べるほうが早いかもしれません。草川で助かったのは、パソコンを扱うような場面がなかったことです。第1週は登場するときタブレットを持っていたんですが、いつの間にかそれが無くなっていたんです。プロデューサーさんから「草川は足で稼ぐタイプにしました」と言われて、ホッとしました(笑)。

 実は昼ドラにレギュラーで参加するのは初めてなんです。今回のような明るいテイストの作品を経験したからこそ、「これぞまさしく東海テレビの昼ドラ」というような愛憎劇にも挑戦したいと思っています。今回、撮影スケジュールは結構タイトでしたが、これが精神的にも大変そうな人間ドラマだったら自分はどうなるんだろう? という興味もありますね(笑)。

――最後に“モメ福”クエスチョン。伊東さんが大切にしている言葉やモットーはありますか?

 座右の銘と言えば、「あるがまま」でしょうか。とにかく無理が嫌いで、自然体でいられたら、と思っているので。これからも身の丈にあった生き方をしていきたいですね。

今回のモメごと

  • クランクアップ!
  • 星 由里子さん(椎名 春江役)

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  • 湯江 健幸さん(神谷 健一役)