第588回 東海テレビ放送番組審議会
1.開催日
平成31年1月8日(火)
2.出席者
出席委員
浅田剛夫委員長、後藤ひとみ副委員長、伊藤彰彦委員、大松利幸委員、片岡明典委員、川谷陽子委員、黒野友之委員、林寛子委員、福谷朋子委員、山岡耕春委員
社側出席
石黒大山代表取締役会長、内田優代表取締役社長、小島浩資専務取締役(総括)、春田亮介常務取締役(コンプライアンス担当)、祖父江茂樹取締役編成局長、喜多功取締役報道局長、富田守男コンプライアンス推進局長、深川辰巳スポーツ局長、川瀬隆司制作局長、横田誠制作局次長兼東京制作部長、市野直親制作局東京制作部担当部長プロデューサー
3.議 題
- 「東海テレビ開局60周年記念 スペシャルドラマ 大誘拐2018」平成30年12月14日(金)19:57~21:49放送(112分番組)を審議
- 報告:局に寄せられた視聴者からの意見、苦情等の概要(12月分)
- その他
4.議事の概要
1.審議番組について委員からは
- 安定したストーリー展開だったのは、原作もさることながら、脚本がしっかりしたものだったからだと思う。
- 主人公を中心としたキャスティングが素晴らしく、配役のイメージも演技もよかった。
- 人間愛に包まれた展開とほのぼのとした雰囲気といった意外性のあるストーリーでドラマとして楽しめた。
- 刑事役の俳優の名古屋弁が不自然だったのが気になった。
- 映像の中の田舎の風景、懐かしい家と暮らしぶり、自然の中で暮らしているという情景を見ているだけで心が癒される。
- 笑いの中に涙がある話となっているうえに、現代的な要素や風刺なども盛り込み、家族で楽しめる見やすいドラマだった。
- 虐待など社会問題や、災害対策の税金の使い方など、重いテーマをさらっと扱っていて、軽快なリズムで見やすかったが、このようなテーマにこだわるなら、腰を据えた方がよかった。
- フィクションとは言え、登場人物の移動の距離感や時代の経過具合に不自然さがあり、原作が描かれた頃と現代との隔たりを感じた。
- 原作は戦争体験が動機になっているが、今回のドラマでは自然災害に替わっている。人災と天災は決定的に違うので、設定には無理があるように感じた。
ご意見に対し社側から
- 深夜のドラマを担当しているチームが、ゴールデンタイムで放送する番組を制作するので、家族みんなで楽しめるエンターテイメント性が強い作品を選んだ。
- 刑事役の俳優が、東海テレビ開局60周年のドラマに出る意味を考えた時に、出演者から「名古屋弁で演じさせてほしい」という話があり、思い切り演じてもらった。
- ゴールデンタイムに放送されるドラマを見てもらうにはどうすればいいか考え、昔のように家族皆一緒に見られるドラマを制作したいと思った。
等、番組について説明しました。
2.社側から、電話・文書・メールで視聴者から局に寄せられた、問い合わせや苦情等、12月には3,460件1か月間の意見の概要、「BPO報告」No.195の概要等を報告しました。
3.その他 「きになるテレビ」
委員発言「きになるテレビ」(要旨)
(審議委員からテレビについて、より幅広い意見をいただく時間を設けています。毎月おひとりの委員から意見をいただきます。)
- 今回の「きになるテレビ」は2011年フジテレビ制作のドラマ「それでも、生きてゆく」。事件を境に、人生が変わっていく加害者家族と被害者家族の葛藤がリアルで、見ている側としては圧倒された。
- 最近ではSNSを見ながら、ほかの視聴者の意見や気持ちの動きを読みながらドラマを楽しんでいる。ドラマは、不特定多数の人に送り出しているが、特定の誰かの人生に影響を与えており、このような番組を制作している人たちにも感心している。出会えてよかったと思えるドラマをこれからも送り出してもらいたい。
- 先日詐欺罪で起訴された映画プロデューサーが、無罪になった時の会見で「逮捕・起訴されたときは大々的に補導されるが、無罪となった時はほとんど報道されなかった。無罪となった被告人は、名誉回復をする手段がない。」とのコメントがあった。マスコミは、事件を取り上げる「瞬発力」は素晴らしいが、その後を伝える「持続力」にやや課題があると思う。最後まで責任をもって報道してもらいたい。
本番組審議会の議事概要は、1月27日(日)午前5時15分から放送の
「メッセージ1」で報告しました。
「メッセージ1」で報告しました。