愛知県稲沢市の中古車販売店で8月、高級車など車7台が傷付けられる被害がありました。犯行の瞬間とみられる様子を防犯カメラが捉えていました。

被害に遭った中古販売店の男性:
「このへんは、こういう風にピーっと。これが多分、一番(傷が)深くて、何ともならないような形で」

 ドアから後部に向けて残る、細く長い傷。高級車・クラウンもその被害に…。

 中古販売店の代表で38歳の男性は8月23日、屋外に止めてあった販売用の中古車が傷付けられていたのが、発見した客の指摘でわかりました。

中古販売店の男性:
「この車がボンネットもずーっと引っかかれていて。本当に、やり方が執拗というか、ほとんどの車でぐるっと一周回って傷をつけている。すぐ隣を見て、同様の被害がどんどん膨れ上がっていったので、ちょっと一瞬、頭が真っ白になったんですけども…」

 同様の被害にあった車は高級車など7台。被害額は合わせておよそ200万円にも上るといいます。いったい、誰が何のために…。

 店の防犯カメラを確認すると、8月17日の深夜に不審な人物が映っていました。

 画面左側から敷地内に入ってくる1人の人物。事務所には近付かず、止めてある車の間を歩きます。そして、1台の車の横に立つと、まわりをゆっくりと1周するように歩き、そのままどこかへ移動。この時、左手で何かを持ち、車のボディに当ててそのまま歩いているようにも見えます。

 傷が見つかってすぐに、この映像とともに警察に被害届を出した代表の男性。しかし、全てのキズを修理すれば販売しても採算が合わないといいます。

代表の男性:
「二束三文じゃないですけど、鉄の値段みたいな感じで引き取ってもらうという形ですね。1ケタ万円です。被害額がどうしても大きいので、今すぐ店たたむかどうかと考えるとこまではないですけど。コロナで落ち込んでるとこにきての被害なので、立て直しを…そっちのほうに頭がいってしまっている状態です」

 付近では同様の被害は確認されておらず、警察は被害届を受理し、器物損壊事件として捜査を進めています。