愛知県議会の議会運営委員会は9日、名古屋市の河村市長が提出していた大村知事の辞職勧告決議を求める請願を不採択としました。

 河村市長は去年開催された「あいちトリエンナーレ2019」での大村知事の運営姿勢などを批判していて、愛知県議会に対し知事の辞職勧告を決議するよう求める請願を出していました。

 9日、この請願の取り扱いを議論する議会運営委員会が開かれ、全会一致で不採択となりました。

 最大会派の自民党愛知県議団は、不採択とする理由として、トリエンナーレの負担金を巡る県と市の訴訟で審理が続いていることや、知事には就任以来評価すべき取り組みも多く、トリエンナーレの件のみで判断すべきでないことなどを挙げています。

 不採択を受け、取材に応じた河村市長は、いわゆる慰安婦像の展示などが日本の国益を著しく害したと持論を述べた上で、「それを議論しない愛知県議会は何のためにあるの」と県議会を批判しました。