今年も残りあとわずか、例年ならこの時期は忘年会シーズンですが、コロナ禍で自粛が求められています。名古屋市北区の老舗料亭が、リモートで忘年会を楽しんでもらおうと豪華弁当を発売しました。

 飛騨牛などを使ったステーキや冬の味覚・あん肝は塩蒸しなど10品を盛り込んだ「おうち会席弁当」です。

男性:
「今年もお疲れ様でした。また来年もみんなよろしく。乾杯!」

一同:
「かんぱーい!」

 一つの画面に集合した人たち…。コロナ禍の今年、世間に広まったリモート飲み会です。年の瀬を迎え今年の忘年会はリモートで、そんな動きが広がっています。

 愛知県小牧市。気の合う仲間が集まる社会人のテニスサークル。大人数での飲食を伴う忘年会は、リモートで開催することにしました。

テニスサークルの男性:
「オンライン飲み会って話題にはなってたけど、なかなかやる機会なかったので新しい形で楽しみです」

 忘年会の新しい形…。実はこのサークルではリモート忘年会に備えて秘策を用意していました。

別の男性:
「これ、リモート忘年会で使うお弁当です」

 同じものを食べながら過ごせるお弁当を注文しました。しかもこのお弁当、忘年会用に老舗料亭がつくったもの。

 名古屋市北区の料亭「魚鉄」。コロナ禍で忘年会が減る中、店の味を家庭でも…とリモート忘年会用のお弁当を販売することにしました。

魚鉄の担当者:
「年末年始にかけて、集まって食事とかもいつできるかってとこもあるので、お弁当の形でお持ちしようと」

 老舗の暖簾に恥じないお弁当は豪華二段重。焼き物に煮つけなど料亭ならではの品揃えです。メインは飛騨牛などを使ったステーキにしました。日本酒でフランベして醤油を使ったタレで仕上げます。

 冬の味覚・あん肝は塩蒸しに、さらにうなぎのかば焼きや、色鮮やかな衣をまとったエビの揚げ物など10品を盛り込んだ「おうち会席弁当」は4320円。

魚鉄の担当者:
「季節に合わせて旬のものを用意して、好評なものを詰め合わせて作っているので、どなたでもお楽しみいただけるような内容になっています」

リモート忘年会中の男性:
「じゃじゃーん(弁当をあけて)すごい!」

参加者の女性:
「うまいうまい」

 場所は違えど同じ弁当をいただく…。酒も進めば、話も弾みます。

参加者の男性:
「居酒屋だと、子供を連れて行くと迷惑かけちゃうとかあるけど、こういうの気兼ねなくできて楽しいです」

別の男性:
「今年はコロナでやりたいことできなくて、来年はコロナが落ち着いて、みんなで楽しいこといっぱいやって楽しい年にしたいなって思ってます」

 画面越しに集まって同じ食事に舌鼓。楽しい1年の締めくくりになったようです。