人生で一度の晴れの日、成人式。新型コロナウイルスの影響で愛知県長久手市は、近隣の医療体制がひっ迫していることから、東海3県の中で唯一、成人式の中止を決断しました。

 それでも市内の写真館には、成人式を楽しみにしていたという新成人の女性の姿がありました。

新成人の金田さん:
「人生で一回しかないので、お母さんに『着てほしい』と言われて、私も着たかったし」

 袖を通すのは母親が成人式で着た振袖。式は中止となりましたが、せめて思い出だけでもと、振袖を着ることに決めました。

金田さん:
「うれしいです、テンション上がっています。お母さんもこれを着てたんだなと思って」

母親:
「本当は式に送り出してあげたかったんですけど、けじめだと思うので、着てもらってよかったです」

 きれいに着飾っても、どこかモヤモヤした気持ちが残ります。

金田さん:
「『成人式』っていうパネルで写真を撮っている人とかもいて、良いなと思いますね」

 自宅では、家族のみんなが彼女を迎えるために待っていました。

妹:
「可愛い、すごい髪。よかったね、着られて」

 幼馴染も晴れ着でやってきました。

金田さん:
「写真撮れたらそれでも思い出になるので。無しになっちゃったけど、着てよかったなと思います。苦しかったなとか、成人式もなかったなというのを、何年後かに振り返られるような大人になりたいです」