
満開の桜に囲まれ、美しい姿を見せる国宝・犬山城。築城当時から残る天守は、桜の季節を幾度となく迎えてきました。
その犬山城の天守が建てられた年には、1537年とする説と1601年とする説の二つがあり、前者であれば1593年以降に建てられたとする長野県の松本城を抑えて、現存する最古の天守となります。
名古屋工業大学大学院の麓教授:
「年輪年代法という科学的な調査方法で、年代を特定していただいた」
犬山が先か、松本が先か…。
名古屋工業大学の研究チームが真実を突き止めようと、犬山城の柱や梁などに使われている木材の年輪を分析し、建てられた年を科学的に調べました。すると驚きの結果が…。
名古屋工業大学大学院の麓教授:
「ここが天正13年、1585年というところにぴったりとあたった」
犬山城天守の建造は1537年でも1601年でもなく、「1585年から1590年の間」という、これまでの説を二つとも覆す結果になったのです。
「現存する最古の天守」という科学的な根拠を得た犬山城の天守は、今年も桜を満喫している…のかもしれません。