プロ野球開幕から1か月余りが経ち、プロ野球解説者の山崎武司さんが、4月30日の東海ラジオ『ドラゴンズステーション』で、ドラゴンズの打線について各選手を振り返った。

「打撃陣、復調の兆しは?」というテーマでコメントを求められた山崎さんは「一時の不振は脱した。ビシエドが戻ってきて変わった。ただ、今のままではまずい。個人のレベルアップをしていかないと優勝争いは難しい」と指摘した。

 個々の選手については、ビシエド選手や大島選手を評価したが、高橋選手については「そつなくやっているが、求められている長打・ホームランがまだまだ打てない。あまり言い過ぎてもいけないが」と期待した。

 新外国人のガーバー選手については「あまり暴れた打ち方はしない。バットにボールを当てる技術はまあまあある。逆の話をすると、今のドラゴンズが一番期待している長打は少ないだろう。バッティングのシルエットがカッコイイ。打ち方がスマート。均整の取れた体つきをしている。期待したい」と解説。

 京田選手については「前よりよくなったが、打ち取られたときの内容が物足りない。一打席いい打ち方をしたと思ったら、次の打席で全く違うことをやる。バッティングは天才的」とした。

 阿部選手については「頭の中の大半をインコースが占めている。何とかインコースを打とうとして、ボール球にも手を出している。おしりを引いて打っているので、アウトコースが遠くなる。去年はいいときには、右中間に大きな当たりを打っていた。今の調子が続くなら、一度、2軍に落とすことも考えたほうがいい」と調整の必要性を示唆した。

 根尾選手については、「変化球にはうまく対応していて、バットコントロールはいい。しかし力のある速い球に力強く打とうとしていて、高めの強い球とけんかして負けてしまっている」と分析した。

 ドラゴンズは4月終盤から首位阪神に2勝1敗と勝ち越し、続く巨人との2連戦も連勝と調子をあげてきた。3日からはバンテリンドームナゴヤで、ベイスターズとの3連戦。5月2日終了時点で阪神とは7.5ゲーム差の5位だが、復調の兆しを見せている打線の力で上昇を期待したい。