三重大学が緊急事態宣言の出ている地域から通学する学生に対して、「会食はしない」「学内では1人で食事をする」ことなどを盛り込んだ「誓約書」の提出を求めていたことがわかりました。

(リポート)
「三重大学では緊急事態宣言の出ている地域の学生に対して、誓約書の提出を求めていました」

「会食はしません」「旅行は控えます」「カラオケはしません」これは三重大学が学生に提出を求めた「誓約書」の内容です。

 三重大学によりますと、誓約書の提出を求め始めたのは、4月、東京や大阪などに緊急事態宣言が発令されるタイミング。宣言の対象地域から通う学生に対して、実験や実習などオンラインではできない授業を対面で受ける場合に提出を求めていたということです。

 特に会食については、「学内では一人で食事をします」「三重県内では人数や時間を問わず会食しません」といった項目についても誓約を求めています。

 この対応に、1年以上リモートでの授業が続いているという愛知県から通学する学生たちは…

愛知県から通う学生2人:
「ちょっとやりすぎかな。誓約書となると、そこにどこまで拘束力があるか分かんないんですけど」
「差別みたいな感じになっちゃっているから悲しいなとは思うんですけど、仕方がないかなという感じです」

 三重県内の学生も…。

三重県内の学生:
「そこはやっぱり個人の自由じゃないですかね。そもそも対面(授業)を再開するといったのは大学なので、わざわざそこまでする必要はないかなと思いますね」

 誓約書を守らなくても罰則はないということですが、三重大学の担当者は誓約書について「感染防止を図る目的で作成した」としています。

 また、12日から愛知県にも緊急事態宣言が適用されますが、三重大学は「誓約書」は廃止したうえで新たに「確認書」を作成し、学生に感染防止に努めるよう求めるとしています。

 三重大学をめぐっては、これまでに4つのクラスターが発生していて、去年の年末には「学生の感染自体は責めないが、大学の行動規範を守らずに生じた感染事例や感染後の対応に問題がある場合には、処分の対象となり得ることを周知する」と保健所に報告していました。
※画像は学生提供