愛知県の大村知事へのリコールをめぐり、リコール団体の事務局長ら4人が逮捕された署名偽造事件で、偽造に関与したとされる団体幹部の元常滑市議が、取材に応じました。

 元市議は偽造への関与を認め「法の裁きを受けたい」と謝罪しました。

山田元常滑市議(5月19日):
「リコール活動が終わってからずっと、私としては長い期間だったなと。(田中容疑者が)逮捕されて、来る時が来たと」

「来る時が来た」…今の心境をこう語ったのは、リコール団体の幹部・山田豪元常滑市議(52)です。

山田元常滑市議:
「私を含めて(署名偽造に)関わった人たち、しっかりと法の裁きが必要だと私は思っております」

 19日、アルバイトを動員して大量の署名を偽造した疑いで、リコール団体の事務局長・田中孝博容疑者(59)ら4人が逮捕された事件で、山田元市議は事務局の幹部を務め、大村知事へのリコール活動で街頭演説をするなど、中心的な役割を担っていました。

山田元常滑市議:
「この場をお借りしまして、県民の皆さま、今回はご迷惑をおかけしました。大変すみませんでした」

 今回、テレビカメラの前で初めて偽造への関与について認め、謝罪しました。

山田元常滑市議:
「私自身の責任としては3つ。1つはもうすでに終わっていますが議員辞職、『バッジを外す』ということ。あと『カメラの前で謝罪をする』、もう1つは『法の裁きを受ける』」

 自身の責任について語った山田元市議。捜査に支障があるため、事件の詳細については話せないとしながらも、田中容疑者とのリコール活動についてこう振り返りました。

山田元常滑市議:
「(田中容疑者は)親分肌で面倒見はいいし、リコールの話をもらったときは、(田中容疑者が)河村市長と高須院長の右腕になっとるから信じるでしょ、信じますよね。そこからどっぷり…。田中ワールドってあるんですよね。田中ワールドに入り込んじゃうと、すごいパワーですよ。リコール期間中は自分は(田中容疑者の)ガードマン役で、『田中事務局長を守らないかん』と」

「親分肌」だったという田中容疑者。「ミスター、こうやってやるんだ」その田中容疑者から指示を受け、去年10月から11月にかけ、山田元市議はリコールの署名用紙およそ500枚に指印を押していたことが分かっています。

 今回逮捕された4人や、高須院長の女性秘書とともに指印をしていたとみられる山田元市議。

山田元常滑市議:
「多数の人間がこの問題に関わっておりますけど、これだけ世間を騒がした件ですので、(田中容疑者らは)全容解明に向けてしっかりお話していただきたい」

 自分も含め、捜査に協力し「法の裁きを受ける必要がある」と考えています。

山田元常滑市議:
「私も関与して裏切ってしまったという思いです。あと謝罪の中で時が来ましたら、真相とかですね、しっかり説明責任ですよね、そういうのをしっかりと果たしていきたい」