ボクシング最重量のヘビー級で、6月プロデビューする選手が名古屋のジムにいます。初戦の相手はいきなり日本チャンピオン。ヘビー級ならではの悩みもあるそうです。

 体重110キロ、期待のヘビー級ボクサーが6月27日にプロデビュー。しかも相手は、いきなり日本チャンピオン。

但馬ミツロ選手:
「(相手は)プロのチャンピオンでやってたけど、僕はアマチュアのチャンピオンでやってたという認識。どっちが強いか決めようよという感じですね」

 緑ジム所属の但馬ミツロ選手、26歳。日本人の父とブラジル人の母の間に生まれ、碧南市で育った但馬選手。中央大学在学中には、重量級で国体と全日本選手権を連覇。輝かしい実績をひっさげ、昨年2月プロに転向しました。

 体重に応じて17階級に分かれるボクシング。但馬選手が挑戦しているへビー級は、モハメド・アリやマイク・タイソンなどの活躍から、世界ではボクシングの華と言われています。

 しかし、ヘビー級の競技人口が少ない日本でプレーする但馬選手には苦労も。但馬選手がスパーリングをすると…。

但馬選手:
「なかなかスパーリングという環境に恵まれずにずっとやってきた。国内でボクサー同士で僕と同じ階級でスパーリングって難しいので、(練習でも)倒せるからって1ラウンドで終わらせたら結局1ラウンドしかやってないので」

 それでも、この環境が但馬選手のファイティングスタイルに大きな影響をもたらしました。

但馬選手:
「アマチュアの時からスパーリングができなかったので、軽量級の選手と練習したりする中で得ることができたのが僕のスピードなので」

 ヘビー級ボクサーとは思えない、華麗なステップワークにハードパンチ。規格外のルーキーがついにデビューを果たします。

 但馬選手は「どんな内容でもいいから勝ちたい、今はその思いしかない」と話しています。