愛知県豊橋市の産婦人科医院で、院長が飲酒後に出産の手術をしていたことが分かりました。

 生まれた赤ちゃんは心肺機能が低下するなど一時危険な状態になり、父親は病院側の対応に問題があったとして提訴も検討しています。

<7月25日の映像>

母親:「酔っぱらってたね」

父親:「酔っぱらっとったな。顔真っ赤やったよ、ありえんよ」

母親:「真っ赤だった。怖いなと思って」

 これは、豊橋市の産婦人科医院で出産を終えた夫婦の会話を記録した映像。赤ちゃんの父親によると、7月25日の早朝、陣痛を訴えた妻が病院を訪れたところ、出産手術を行うことになった男性院長(68)が、夜に赤ら顔で分娩室に現れたといいます。

院長:「ビールは飲みましたよ」

父親:「酔っぱらったということですか?」

院長:「酔っぱらうほど酔っぱらってないですけど」

父親:「確実にアルコールを飲んだ状態だった?」

院長:「そうですね」

 アルコールを飲んだ後に手術を行ったと認めた院長。さらに…。

院長:「小児科の担当なんですけど、夜は。市の救急外来に行っていたので、僕が代わりに」

父親:「代わりに入るというのは決まっていた?」

院長:「そうですね」

父親:「それは何日ぐらい前から決まっていた?」

院長:「だいぶ前から」

父親:「勤務する前にお酒を飲む行為は当たり前にあった?」

院長:「僕はいつも飲んでいました。お茶代わりに飲んでいました」

 自分が担当することは以前から決まっていたことや、「お茶代わり」として常習的に飲酒しているとも話しました。

 父親によると、生まれた赤ちゃんは頭に内出血が見られ心肺機能などが低下、別の病院に緊急搬送され、回復に向かっているものの現在も入院中だといいます。

 赤ちゃんの容体と飲酒の因果関係については分かっていませんが、市の保健所は病院を訪問し、事実関係を聞き取って注意喚起と再発防止を求めました。

父親:
「飲酒をしての分娩や医療に携わる、緊急性がないものに対してそういう状況があったことがあり得ない。それが常態化していた状況、もっと早く止めることができなかったのだろうかという色々な疑問をすごく感じてます」

 院長の対応に問題があったとして提訴も検討しているという父親。病院は東海テレビの取材に対し「院長が診療中でコメントできない」としています。