新型コロナウイルスの感染拡大で、東海3県など8道県に27日から「緊急事態宣言」が発令されることになりました。出口が見えない状況に、「もう少し頑張る」と奮起していた飲食店からは落胆の声も上がっています。

 名古屋市千種区の今池地区。

(リポート)
「午後8時を過ぎましたが、お店の明かりはついています」

「お酒やってます」という張り紙も…。現在、名古屋市内の飲食店では、午後8時までの時短営業に加え酒類の提供は終日禁止ですが、店内ではビールを傾け、マスクを着けず談笑する人たちの姿。

 度重なる自粛要請に耐えきれず、営業を続ける飲食店もあります。一方で…。

広小路キッチンマツヤの中江店長:
「8時にうちは真っ暗にして帰る時に、中で楽しく飲んでいるお客さんがいたり。やっぱりうらやましいです。でも私たちはできなかったかな」

 名古屋市中区の伏見駅近くにある「広小路キッチンマツヤ」の店長・中江亜咲奈さん。

 今は自粛要請に従い営業は午後8時まで、酒も一切出していません。

 繁忙期には月に100万円あった食材の仕入れ費は、今は1万円の月も。売上はコロナ拡大前に比べて3割に落ち込みました。「もう限界」と通常営業を考えたこともあると言います。

中江店長:
「お店を開けることでお店を守っていけるんだったら、開けたいなという気持ちは正直ありました」

 それでも…。

中江店長:
「やっぱりうちから感染者を出したくない。『頑張ってくださいね』という方は、私たちが耐えてることに対してそのように応援してくれている。その人たちの気持ちを裏切るような気もするから」

 そんな中、4度目の国の緊急事態宣言が発令されることに。店の外観には「あともう少しガンバロウ」の文字が…。

中江店長:
「あそこのメッセージは、6月くらいに制限が緩んだ時に(出した)。秋の初めにはきっと沢山のお客さんが来てくれるかもって、その時思っていて。全然じゃんって。まだまだ頑張ろうになっちゃいましたね」