自民党幹事長代行の野田聖子さんが、総裁選への立候補を表明し、お膝元の岐阜では期待の声が上がっていますが、支持拡大は厳しい道のりとなりそうです。

野田聖子幹事長代行:
「次の日本をつくるために、これまで主役になれなかった女性、子ども、高齢者、障害者が、しっかりとこの社会の中で生きていける、そして生きる価値があるんだという保守の政治を、自民党の中で作り上げていきたいと思います」

 16日の会見で野田さんが語ったのは「社会的弱者への支援」。その背景にあるのは、重度の障害がある長男・真輝くんの存在です。

 3年前の総務大臣の時には、人工呼吸器の調整など24時間ケアが必要として、海外出張に真輝くんを同行させていました。

野田聖子総務相(当時):
「私は女性活躍や働き方改革を推進しております。今回の出張が一つのモデルとして、同様の悩みを抱える方々の参考になることを願っています」

 当時、働く女性のモデルケースになればとも話していました。今回の野田さんの出馬に地元・岐阜の人たちは…。

山県市の19歳女性:
「誇らしいというのはありますね。会社とかで上の立場にいる人が女性が少ないなと思うので、ちゃんと女性の価値を見出してその人の力に合わせた職を」

羽島市の80代女性:
「私もちょっと足が悪いもんで、そういう道(福祉政策に)に力を入れてもらえればと思います」

美濃加茂市の60代男性:
「4回目かな、やっと出られて、ぜひ頑張っていただきたいですね。今はとにかくコロナを何とかしてほしいだけですよね」

「新総裁に」と期待が上がる一方、支援拡大は容易ではありません。

自民党岐阜県連の村下幹事長:
「県連としては機関決定していないので、県連として一本化は当然無理ということで」

 野田さんが会長を務める岐阜県連は、特定の候補を支持せず自主投票としています。

 保守分裂となった2021年1月の岐阜県知事選で、野田さんと対立した岐阜の自民党の重鎮・猫田県議は…。

猫田岐阜県議:
「長年の夢だったので、良かったのは良かったんだけどタイミングとしては遅すぎたという感じがするね。県議会の議員の仲間でも戸惑いもあるし、僕は僕なりに考えて動きます」

 岐阜県内の国会議員で野田さんを支持するのは、推薦人にも名を連ねた渡辺猛之参院議員のみになる見通しで、地元・岐阜の票固めも雲行きは怪しくなっています。