ついにリッター160円台に突入しました。ガソリンの値段が6週連続で上昇し、家計を直撃しています。原因は世界的な原油の高騰で、ガソリン以外にも、くらしの様々な場面で影響がありそうです。

 資源エネルギー庁が発表したレギュラーガソリンの全国平均価格は、1リットルあたり「162円10銭」と6週連続で値上がりしました。

 新型コロナが落ち着いてきたことで徐々に経済活動が再開し、世界的に原油の需要が高まっていることが、要因の1つとみられています。

 名古屋市中区のガソリンスタンド。レギュラーガソリンは現金払いでリッター153円と他よりは安め。それでも先週より4円ほど値上げしました。

タカラ石油の担当者:
「(Q.特に今高いですよね?)10月から順番に上がってきた。今1円でも違うと(店を)移動する人がいますので、安い値段でたくさんの方に貢献するということをモットーにやっています」

給油しに来た人:
「(ガソリンは)高くなったけど、しょうがないですね、仕事だから。頑張るしかないですね」

個人タクシーのドライバー:
「(コロナ禍で)売上が今少ないでしょ。売上が3分の1になってるから。ガソリンだけは値上がりして…」

給油に来た人:
「(Q.何リッター入れる予定?)20リッターですね。少なくした方が多少重量が減るので、燃費が少しでもいいかなと思って」

 店によると、来週も値上げは避けられないそうです。

 原油高騰の影響は、庶民の憩いの場「銭湯」でも。名古屋市中村区にある地蔵湯。お湯は井戸水をくみ上げて沸かしますが、欠かせないのがボイラーです。

地蔵湯の担当者:
「釜で重油に火をつけて温度を上げて沸かすという感じです。コロナ禍になったときに一時(価格が)下がったときは(1Lあたり)50円台になったんですけど、そこからは80円とかに上がっちゃって」

 愛知県の公衆浴場組合によると、重油の1リットルあたりの価格は、去年5月は49円だったのが9月は81円まで高騰。こちらの銭湯では月に平均2トンの重油を使うということですが、去年5月の支払いは10万円弱でしたが、9月はおよそ16万円と1.5倍以上に。

 さらに、冬にかけお湯の温度を保つために、夏の時期より1.5倍の燃料が必要になります。

地蔵湯の担当者:
「ダブルパンチじゃないですか。燃料も上がるし、人を集客するのってこの時代は難しいじゃないですか。なんとかやっていくというか乗り越えるしかないですよね」